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妊娠で退職する際の「流れ」と必要な「手続き」とは?妊娠での退職で受け取れるお金についても解説

働く女性にとって妊娠は大きな人生の転換期。今後の生活を考えて「仕事を辞めたい」とお考えの方も少なくないでしょう。本記事では妊娠を理由に退職する際の「流れ」や「手続き」について解説します。

また、妊娠や出産などに関する手当や給付は、妊娠を理由に退職した場合であっても受け取れるのでしょうか。本記事ではその点も詳しく解説していますので、お金で損をしたくない人はぜひ参考にしてください。

妊娠で退職する時の流れ

妊娠で退職する際には適切な流れがあります。流れの順序を踏まない行動を取ると周囲に迷惑をかけてしまうかもしれませんので、ここで退職時の流れをステップごとに見ていきましょう。

妊娠で退職する時の流れ

妊娠が判明、辞める時期の検討

妊娠が分かり退職を決心したなら退職時期の選定を始めましょう。退職時期を決める重要なポイントは2つです。

1つ目は「繁忙期を避ける」ことです。繁忙期に人手が足りなくなると、同僚に大きな負担をかけることになります。また、退職に対して不快感を示す人が現れるかもしれません。

妊娠が理由の退職は、なるべくなら祝福のなかで送り出されたいものです。円満退職となるように、繁忙期は避けるようにしてください。

2つ目は「出産育児一時金」との兼ね合いです。現在勤めている会社の保険から「出産育児一時金」の支給を受ける場合には、退職日を調整しなければなりません。

出産育児一時金を受給するには「退職から半年以内」に出産しなければならないからです。ぎりぎりの時期に退職時期を設定してしまうと、予定より出産がずれこんだときに、出産育児一時金がもらえなくなる場合があります。

確実に受給するためにも、予定日より4カ月ほど前を退職時期にすると良いでしょう。

退職の意思と時期の報告

退職の時期が決まったからといって、すぐに退職届を出すのはNGです。まずは直属の上司に退職の意思と時期を伝えましょう。すぐに退職届を出さないのは、会社側の意向を確認するためです。

例えば、人員の補充がうまくいかないなどの理由で「退職時期を少しずらしてほしい」といった要望を、会社側は打診せざるを得ない場合があります。

お互い良好な関係を維持するためにも、特段の理由がない限りは、会社の要望には応じるようにしましょう。また、会社側から慰留を求められることもありますが、辞めると決めているときは、速やかに断るようにしてください。

辞めることを伝えるときに、会社や部署への不平や不満を理由に挙げてしまう方は少なくありません。しかし、辞める前に不平や不満を声に出すのは不興を買うだけといえるでしょう。言葉には細心の注意を払うようにしてください。

周囲への報告

直属の上司へ退職の報告をしたなら、ほかの方にも退職する旨を報告しておきましょう。周囲へ報告する際には順番に気を付けてください。

直属の上司の次には、上司の上役にあたる人への報告を済ませます。その後に、同じ部署で働く人たちへと退職する旨を報告します。

同期や仲の良い方への報告は最後です。ともすれば、仲のよい人から報告しがちになってしまいますが、トラブルを避けるためにも順番は必ず守りましょう。

なお、人数が多く口頭での報告が難しい場合には、メールやLINE(ライン)などを用いても良いでしょう。

退職届の提出

退職予定日の報告が終わったら、その日の1カ月前までに退職届(退職願)を提出します。退職届は会社によってフォーマットや提出先が異なります。必ず働いている会社のルールを守ってください。

フォーマットが用意されていない場合は、一般的な退職届のテンプレートを用いてかまいません。なお、手書きする場合は、白の便せん(サイズはB5あるいはA4)に黒もしくは青のボールペンで書き、白い無地の封筒に入れて提出します。

退職届は退職が確定したことを会社へ届け出るための書類にすぎないため、退職理由を詳しく記す必要はなく、理由は「一身上の都合」と書いて構いません。

仕事の引継ぎやあいさつ回りを済ませる

退職日が迫ってきたなら、仕事の引継ぎやお得意先へのあいさつ回りを開始しましょう。どちらとも、1カ月間では期間が足りない場合があります。

1カ月では難しいと感じたときには、1カ月よりも前に退職届を提出して、引継ぎやあいさつ回りを早めに始めるとようにしましょう。引継ぎについては作業マニュアルを、あいさつ回りでは訪問リストを作っておくと、それぞれスムーズに進められます。

私たちの社会において人脈が大切であることは誰もが知るところです。特に仕事で培った人脈は、その後の人生で役立つことが少なくありません。

良い印象を残し、長く続く人脈とするためにも、引継ぎやあいさつはしっかりと済ませるようにしてください。

退職日に社内でのあいさつを済ませる

退職日には社内のあいさつ回りをしましょう。お世話になった方や親しい方に、お礼を伝えてください。退職における慣習は会社によって異なるので、それぞれの会社で行われる方法であいさつすると良いでしょう。

なお、部署や送別会などで退職にあたってのスピーチをしなければならない場合があります。事前に簡単なスピーチ文を作成しておくと良いでしょう。

妊娠での退職で必要な手続き

妊娠での退職で必要な手続き

妊娠での退職で必要な手続きは、社内手続きだけではありません。公的な手続きも済ませなければなりません。必要な手続きを怠ると、妊娠での退職で受け取れないお金が発生したり、そもそも保険を失ってしまうということにもなりかねません。

以下では、妊娠での退職で必要な手続きの代表的なものを紹介します。

健康保険

妊娠によって退職すると、会社で加入している健康保険組合から脱退しなければなりません。脱退後は自分で健康保険の手続きをしなければ、無保険状態になります。

ときおり保険の手続きを忘れている人がいますが、無保険状態は大変危険です。退職後は速やかに健康保険に入る手続きを済ませるようにしましょう。退職後の健康保険をどうするかについては、3つの選択肢があります。

健康保険

扶養家族となり夫の健康保険に加入する

妊娠して退職した場合、気になるのが健康保険料の負担ではないでしょうか。退職後は無収入の状態が続き、さらに出産や子育てにはお金がかかります。

「なるべくなら金銭的負担は避けたい」と誰もが思うでしょう。金銭的負担を軽減したいのであれば、夫の健康保険に加入することを私はおすすめします。

夫の扶養家族となった場合、支払わなければならない保険料は夫1人分で済みます。ただし、夫の扶養家族であるためには妻の収入が130万円未満(かつ被保険者が得た収入の2分の1未満)で、夫と同一世帯に属していなければなりません。

出産後にパートなどで働くことを予定している場合には注意してください。

手続き方法は、夫の会社で健康保険加入に関する申請書類を用意してもらい、申請書類に記入した後、夫の会社に提出します。

また、提出の際には以前加入していた健康保険の「健康保険等資格喪失証明書」が必要です。あらかじめ働いていた会社から取り寄せておきましょう。

元の勤務先の健康保険を継続する

原則的には妊娠によって退職すると、これまで働いていた会社の健康保険は使えなくなります。ですが、手続きをすれば例外的に最長2年の期間、退職した会社の健康保険に継続加入できます。

手続きをするためには「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」を健康保険組合に提出しなければなりません。

提出期間は健康保険の資格喪失をした日から20日以内です。ただし、会社が負担していた保険料も支払う必要があるため、保険料は高くなります。

なお、2年の期間を過ぎたあとは健康保険が使えなくなります。その場合は夫の扶養家族となるか、国民健康保険に加入するかを選ぶと良いでしょう。

国民健康保険に加入する

上述の方法を取らない場合には、国民健康保険に加入する必要があります。手続きは、退職日より14日以内に現在住んでいる地域の区役所や市役所などで行います。

必要な書類は、退職した会社や保険組合が発行した健康保険等資格喪失証明書とキャッシュカード(通帳と通帳使用印でも可)です。

なお、国民健康保険の各届出をするには、マイナンバーの記入と提示が求められます。事前に準備しておきましょう。

確定申告

確定申告は退職した際に忘れやすい手続きです。特段収入がないのであれば、確定申告をせずとも罰せられるようなことはありませんが、税金の還付を受けたいのであれば手続きを済ませる必要があります。

また、妊娠や出産にかかる医療費の控除を受ける場合にも、確定申告が必要です。妊娠・出産の前後は医療費が高くなりやすいので、手続きを忘れないようにしてください。

確定申告とは、1年間の収入を算出した上で納税額を報告する制度です。収入を算出する期間は1月1日から12月31日まで、確定申告をする期間は収入があった年の翌年の2月16日から3月15日となっています。

なお、申告期間は年度によって多少異なります。

確定申告をする場合には「確定申告書」「源泉徴収票」にくわえ「申請者の振込先口座番号がわかるもの」と「印鑑」が必用です。また、個人を特定する証明書として「マイナンバーカード」を用意しておきましょう。

申告する際には、これらをまとめてお住いの地域を管轄する税務署に提出してください。なお、マイナンバーカードがない場合には、番号確認書類(通知カードなど)と身分確認書類(運転免許証など)が求められます。

確定申告用紙はお住いの自治体の役所で入手可能です。国税庁のホームページにある「確定申告書作成コーナー」を使って申請書を作成することもできます。

控除を受ける場合には、それぞれの控除項目に適合した明細書などを、確定申告の際に用意しておく必要があります。

例えば、医療費控除を受けるのであれば医療費の領収書などを、生命保険料控除を受けるのなら生命保険の払込証明書を準備しておきましょう。

年金の変更手続き

日本では20歳から60歳の者は年金に加入しなければなりません。妊娠による退職をした場合は新たに国民年金に切り替える必要があります。手続き場所は、お住まいの地域の役所にある「保険年金課」です。

手続きには「年金手帳」と「退職日を証明できる書類(退職証明書・離職票など)」が必要です。

ただし、退職した後1年間の見込み収入が130万円未満の場合、配偶者の扶養家族として厚生年金に加入できます。この場合、年金保険料を支払う必要はありません。

そのため、特段の理由がない限りは配偶者の厚生年金に扶養家族として加入するのがベターといえます。扶養家族となる手続きは、被保険者である配偶者の勤務先で行ってもらいましょう。

手続きには退職した者の「退職証明書(離職票1と2の写しでも可)」あるいは「雇用保険受給資格者証の写し」が必要です。

失業給付金(失業手当)の期間延長手続き

失業給付金(失業手当)の受給期間延長の手続きをしておけば、退職日の翌日から最大で4年間まで受給期間を伸ばすことができます。出産後に就職を考えているなら必ず手続きしておくようにしましょう。

受給期間延長は「退職した翌日から30日経過したあとのさらに翌日から1カ月以内」の間に、ハローワークへ「受給期間延長申請書」を提出することでできます。

ちなみに、出産後ブランクを経てまた働こうと考えた場合には転職エージェントも便利ですので、頭の片隅に入れておいてください。


退職_保険証記事用_女性修正版

妊娠での退職で受け取れるお金

私たちが妊娠・出産・退職などをしたときには、いろいろな手当や給付が受けられますが、手当や給付には条件が付きものです。妊娠での退職で受け取れるお金もあれば、妊娠での退職で受け取れないお金も存在しています。

以下では、妊娠・出産・退職などの際に支払われる手当や給付などが、妊娠での退職で受け取れるお金かどうかについて解説します。

妊娠での退職で受け取れるお金

出産手当金

出産手当金は、出産のために休んだ期間分のお金を支給(支給額は日給の約67%)するものです。

出産日以前42日から出産日の翌日以降56日(多胎妊娠の場合は98日)までの期間内で、給与の支払いがなかった期間がある場合に支払われます。そのため、原則として出産手当金は妊娠での退職で受け取れないお金です。

失業給付金

失業給付金(失業手当)は、一定期間雇用保険に加入している方が、失業することで受給できるようになるお金です。あくまでも再就職支援を目的としているため、就職の意思がない人には失業給付金が支給されません。

妊娠を理由に退職した場合「就職する意思がある」とはいえないため、失業給付金の対象とはなりません。

しかし、失業給付金の期間延長手続きをしておけば、働ける健康状態となったときに積極的に就職しようとする意思がある場合、失業給付金を受け取れます。

ただし、受給期間は最長でも退職の日から4年以内に限られています。受給期間が過ぎてしまわないように十分注意しましょう。

育児休業給付金

育児休業給付金は、育児休業を取得した場合にもらえるお金です。出産手当金の支給終了の翌日から、子どもが1歳になるまでの間、支給されます。

保育園に入れなかった場合には、子どもが2歳になるまでは延長が可能です。育児休業が開始した日からら180日目までは給与の約67%「、それ以降は給与の約50%が支給されます。

しかしながら、育児休業給付金はあくまでも育児休業中に支給されるお金で、仕事を継続していくことを前提にしています。そのため、妊娠を理由に退職した場合、原則として育児休業給付金を受け取ることはできません。

出産育児一時金

出産育児一時金は、出産に伴う費用をまかなうために健康保険から支給されるお金です。

仕事を続けている場合は自分が加入している健康保険協会に、退職して扶養家族となっている場合には夫の健康保険協会に申請すれば、出産一時金を受け取れます。

原則として私たちはなんらかの健康保険に加入していなければなりません。つまり、出産した方ならば、退職の如何にかかわらず、誰もが受給できるお金であるといえます。

高額療養費

高額療養費制度とは、1カ月にかかった保険適用医療の自己負担額が自己負担限度額を超えたとき、保険協会に申請すれば払い戻しを受けられる制度です。

自己負担限度額は世帯収入によって異なります。高額療養費制度の目的は医療費による家計負担を軽減することです。そのため、妊娠での退職時にも支払われるお金となります。

おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?

でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!

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