接客業とは

接客業とは、名前の通り、顧客と直接コミュニケーションを取る仕事のことです。お店で顧客をもてなしたり、商品を提供するなどの業務を行います。顧客が店内で心地よく過ごせるように意識して働くことが求められます。

接客業と似たような言葉に「サービス業」があり、どちらも同じ意味なのでは？と思われることも多いですが、両者の意味は異なるものです。

サービス業は、目に見えないサービスを提供するすべての業務を指す言葉。接客業は、サービス業という大きな括りの中に含まれる一つの業種であるといえます。

総務省の「日本標準産業分類」では、下記の9つがサービス業にあたるとされています。

接客業の職種一覧

一口に接客業といっても、さまざまな種類の職種があります。接客業を転職先として選ぶなら、どのような職種があるのか把握しておきましょう。ここからは、接客業の職種を紹介します。

飲食店のホールスタッフ

飲食店のホールスタッフは、レストランや居酒屋などで食事のオーダーをとったり、食事の配膳などを行う仕事です。顧客が来店したら、まずは席に案内し注文を取ります。

注文された料理ができたら配膳し、顧客が帰る際は会計を行います。食器やテーブルの片付けもホールスタッフの担当となります。

また、店舗によっては、ホールスタッフが予約受付や電話応対などを行うケースも少なくありません。

また、飲食店のホールスタッフには気配りができることが求められます。グラスは空になっていないか、スタッフを呼んでいるお客様はいないかなど、常にお客様の様子をチェックしなければいけません。

全国各地に飲食店は点在しているため、接客業の中でも特に求人数が多い職種だとされています。正社員だけでなく、学生やフリーターなど若い世代のスタッフが働くことも多いです。

販売員

販売員は、アパレルやインテリアショップなどで商品を販売するスタッフのことです。顧客に合った商品を提案し、お買い上げの際には会計も行います。

顧客に商品を買ってもらうためにも、基本的な接客スキルだけでなく商品に関する深い知識が求められるでしょう。その他には、品出しやディスプレイ管理、在庫管理などが主な業務です。

アパレルショップの場合は店内の洋服をたたみ直したり、マネキンに着せるコーディネートを考えるといった業務もあります。

販売員は顧客と会話をする機会が多いため、初対面の人にも明るく接して会話を楽しめる人が向いている仕事だといえます。

レジスタッフ

コンビニやスーパーで働く接客業には、レジスタッフという仕事があります。顧客をもてなしたり長い会話をする機会はあまりありませんが、レジを打ちながら顧客と軽く会話をする機会はあります。

コンビニやスーパーで利用できるサービス内容や、商品の陳列場所などを聞かれることがあるので、人と全く会話をする機会がない訳ではないのです。

また、店舗によってはレジ打ち以外にも、品出しやカゴの整理といった他の業務も任される場合が多い傾向にあります。接客業の中でも比較的接客要素が少ないので、接客業初心者でもチャレンジしやすいのが魅力です。

企業･施設の受付（病院、スポーツジムなども含む）

企業・施設の受付は、訪問した顧客が最初に接するスタッフのことです。アポがあるか確認したり、約束がある場合は案内したりするのが主な業務です。

受付の対応は企業や施設のイメージに直結するため、とても重要な役割だといえます。受付の対応が素晴らしければ企業イメージが向上しますし、受付の対応に問題があれば逆にイメージが下がってしまいます。

自分の行動が企業や施設のイメージに大きな影響を与えることを理解した上で、顧客対応を行う必要があるでしょう。

また、病院の受付では、身体的にも精神的にも不安を抱えている患者を対応することになります。

患者に対する繊細な対応が求められるだけでなく、話しやすい雰囲気を作ったり困っている患者に声をかけるなど、状況に応じた気配りが求められます。

ホテルのフロントスタッフ

ホテルのフロントスタッフは、宿泊客のチェックイン・チェックアウトの手続きや電話応対など、さまざまな業務を担当します。

宿泊客からの問い合わせを受けることもあるので、他の部門とのスムーズな連携も求められます。ホテルを訪問した宿泊客に失礼がないように、接客の基本やマナーを身につけることが必要です。

ホテルのフロントスタッフは、ホテル周辺の情報を案内するインフォメーション業務も行います。

観光やビジネスで訪れる外国人客が多いホテルの場合は、必要に応じて通訳のサポートをすることもあります。ある程度語学力を身につけておくと、仕事の幅が広がるでしょう。

アミューズメント施設のスタッフ

遊園地やゲームセンターといったアミューズメント施設のスタッフは顧客に楽しんでもらうために、常に明るく元気な接客が求められます。

接客業の種類はさまざまで、アトラクションの添乗員や施設内の飲食店スタッフ、ショップ店員などがいます。屋外のアミューズメント施設の場合は、その日の天候によって働く環境が大きく異なります。

暑い日も寒い日も屋外で立ちっぱなしとなるので、体調管理が大切です。また、他の接客業と同様に、休日や長期休暇、イベントシーズンは繁忙期となるため、プライベートより仕事が優先になるでしょう。

美容関連スタッフ

美容師やエステティシャンなどの美容関連スタッフも接客業の一つです。顧客の要望をヒアリングした上で、それぞれに合ったスタイルや施術プランを提案してサービスを提供します。

施術が終わるまでに時間がかかるため、顧客が退屈しないように適度に会話をすることも少なくありません。

そのため、高いコミュニケーション能力やヒアリング能力などが必要となります。接客スキルが必要なことはもちろん、仕事に関する高度な知識やスキルが求められるのが特徴的です。

例えば、美容師は国家資格の取得が必要となります。厚生労働大臣の指定を受けた美容専門学校などに通い、国家試験を受けて合格しないと美容師として活躍できません。

エステティシャンに国家資格は必要ないものの、顧客に満足してもらうためには豊富な経験とスキルが求められます。

冠婚葬祭スタッフ

冠婚葬祭スタッフは、ブライダルスタッフや葬祭スタッフといった冠婚葬祭に関わる接客業のことです。ブライダルスタッフは、新郎新婦の結婚式をサポートするのが主な仕事です。

結婚式はそれぞれのカップルにとって、一生に一度の大きな晴れ舞台となります。新郎新婦や参列したゲストに気持ちよく過ごしてもらうために、礼儀やマナーを覚える必要があります。

葬祭スタッフは、遺族や参列者の案内や葬儀場のアナウンスなどが主な業務です。人の死に関わる葬祭スタッフは遺族の悲しみに寄り添いながら、悲しみに同調しすぎないように冷静な対処をすることが大切です。

冠婚葬祭は人生の中でも重要なイベントのため、ミスをすることは許されません。緊張感を持たなければいけない仕事ではあるものの、大きなやりがいを感じられる仕事だといえます。

接客業のメリット・デメリット

接客業のスタッフとして働く前に、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。ここからは、接客業のメリット・デメリットを紹介します。

接客業のメリット

接客業のメリットについて解説します。

接客業のメリットの一つはたくさんの人と触れ合えることです。人との触れ合いや会話をするのが好きな人にとって、接客業は働きやすい職場です。

デスクでパソコンに向かって黙々と仕事をするのが苦手な人は、毎日多くの人と出会える接客業を魅力的だと感じることでしょう。

高いコミュニケーション能力が身につくのもメリットだといえます。コミュニケーション能力は、直接人と触れ合う機会がないとなかなか鍛えることはできません。

最初は上手くコミュニケーションを取ることができなかったとしても、毎日顧客と接しているうちに、どのように対応すれば良いか分かってきます。

接客業で身についたコミュニケーション能力は日常生活にも活かせるので、友人や恋人との交流が上手くいくようになるかもしれません。

臨機応変に対応できるスキルが身につくのもメリットの一つです。もちろん接客マニュアルは存在しますが、毎回マニュアル通りに対応すれば良いという訳ではありません。

接客業はさまざまなタイプの顧客と接するため、それぞれの顧客に合った対応が求められます。

顧客が求めることに対してその場で素早く対応できれば、顧客満足度につながります。

また、自分ならではのサービスを追求していけば、顧客にファンになってもらえるかもしれません。「あなたがいるからこのお店を選んでいる」といった言葉をかけてもらえるようになると、大きなやりがいを感じられるはずです。

接客業のデメリット

接客業のメリットだけでなく、デメリット面も理解しておきましょう。

接客業のデメリットは、土日祝日や長期休暇の時期などに休みを取りづらいことです。接客業にとって、一般的な休日や長期休暇シーズンは稼ぎ時です。

休んでいる人が多いときこそ、働き手が必要になるのです。他の人が休みのときに働かなければいけないため、家族や恋人、友人と予定が合わないケースは少なくありません。

プライベートの予定は早めに決めるようにして、早めに職場に休みたい日を相談するのが良いでしょう。

店舗にはさまざまな顧客が来店するため、ときには顧客から理不尽に怒られるなどのクレームが発生する場合があります。

慣れないうちは、クレーム対応がつらくてストレスを抱える人もいます。接客業として経験を積めば、「こういうお客様にはこう対応しよう」と考えられるようになるので安心してください。

他の業種と比べて、給与がやや低めなのもデメリットだといえます。接客業に大切なコミュニケーション能力やホスピタリティ精神などは能力の評価が難しいため、接客業向けのスキルを持っていたとしても収入アップにはあまりつながりません。

体力勝負な仕事に給与が見合っていないため、給与に関して不満を持つ人もいます。

しかし、接客業は顧客に感謝の言葉をかけられる機会も多いため、給与よりもやりがいを求める人には満足度の高い業種といえます。現状の給与に不満がある場合は、転職を視野に入れるのも良いでしょう。

接客業に向いている人の特徴

次に接客業に向いている人の特徴を紹介します。

人と話すのが好き

接客業は不特定多数の顧客と関わる仕事のため、コミュニケーション能力が求められます。顔見知りになる顧客もいるものの、ほとんどの顧客とは初対面となります。

自分からお客様に話しかける場合が多いので、人と話すのが好きな人に最適です。ただし、一方的に話すのが好きなのは問題です。

接客業では顧客の話を聞きつつ、適度なタイミングで相槌を打ったり、スタッフ側から会話を提供する必要があります。

気配りができる

接客業は、人の気持ちに寄り添って考える人に向いています。常にお客様の様子に気を配り、相手が求めているものや困っていることがないかなどを判断する必要があるからです。

気配りができる人であれば、相手から求められる前に望みを察して提案したり、顧客が過ごしやすいように店舗のインテリアや商品のレイアウトを変えることもできるでしょう。接客業として働くなら、顧客が求めているものを見極めて、言われる前に提供することが大切です。

体力に自信がある

基本的に接客業は立ち仕事が多いため、体力に自信がある人に向いています。接客対応以外にも、在庫管理といった裏方の力仕事をする場合も少なくありません。

体力がなく頻繁に体調不良になってしまうと、他のスタッフにも顧客にも迷惑になります。働く職場にもよりますが、なるべく体力がある方が働きやすいはずです。

本当に自分に合った仕事に就くなら

さまざまな種類の接客業が存在するので、自分に合った仕事を見つけるのはなかなか大変です。自分に合った仕事に就きたいなら、転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

転職エージェントなら、求職者との面談内容をもとに最適な仕事を提案することが可能です。なかでも、私たち第二新卒エージェントneoへの相談がおすすめです。

第二新卒エージェントneoなら、無料で会員登録ができるので、気軽に転職に関してご相談いただくことが可能です。

まだ就職・転職の検討段階だという方も、まずは私たち第二新卒エージェントneoに登録してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

おわりに、｢仕事探し｣って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず｢不安｣と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での｢想像とのギャップ｣はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

｢仕事探し｣というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか？

でも、｢仕事探し｣って実は難しくないんです！

仕事を決めるときに必要なのは｢自分の良いところを武器に前向きにぶつかること｣、言ってしまえばこれだけなんです。

｢でも自分に良いところなんてないよ～…｣なんて嘆いているそこのあなた！長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。

しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう！

20秒で終わる会員登録はコチラ