ホテルマンの仕事内容とは?平均年収や活かせる資格、向いている人を調査!
常に一流の接客を行う、華やかな印象の大きいホテルマンの仕事。非日常的な雰囲気があって、ホテルマンに憧れを抱いている方は少なくないのではないでしょうか?
ただ、ホテルマンと一言で言っても、その業務内容は多岐にわたります。就・転職を行う場合には、その中でも自分に合った職種や役割を見定めておくことが大切です。
そこで本記事では、ホテルマンの詳しい職種や仕事内容、気になる平均年収や活かせる資格、向いている人の特徴などをリサーチいたしました。少しでも仕事選びのお役に立てれば幸いです。
ホテルマンの仕事内容とは?
ホテルに宿泊するお客様のさまざまな要望に応え、時にはお客様のニーズ以上のサービスを提供するのがホテルマンの仕事。
具体的な職種としてはフロントスタッフやドアマン、ベルボーイにベールガールなどがイメージしやすいのではないでしょうか?これらの総称がホテルマンです。
ただ、ホテルマンという呼び方は男性に限定されてしまうということもあり、近年ではそれと区別する形でホテルウーマンという呼び方があったり、フランス語の「Hotelier(オテリエ)」から男女をまとめてホテリエと呼ぶことも増えました。
※本記事では上記を踏まえたうえで、男女をまとめて”ホテルマン”と呼称いたします。
さて、本記事ではそんなホテルマンの具体的な職種と仕事内容をご紹介して参ります。ホテルで働くスタッフには実に多くの職種があります。ここでは、ホテルの中で携わる内容別にご紹介いたします。
宿泊関連
まずはホテルのメインとも言える宿泊関連の職種についてです。
フロント
まずはフロントが挙げられます。ホテルといえば真っ先にこの仕事をイメージする人も多いのではないでしょうか?
宿泊予約の受付やその確認、チェックインやチェックアウトの手続き、来訪者や電話への対応業務などが基本的な業務として挙げられます。
ドアマン
次にドアマンについてです。ドアマンはホテルの正面玄関でお客様をお出迎えし、お客様の代わりに到着した車のドアを開けたり、エントランスに入る際にドアを開けたりします。
ホテルに到着するお客様と最初に顔を合わせるスタッフになるため、特にホテルの顔としてふさわしい姿勢を心がける必要があります。
他にもタクシー利用を希望するお客様のためにタクシーを用意したり、ホテル周辺の警備や、施設の案内を行うこともあります。
ベルボーイ・ベルガール
ホテルに宿泊した際に、ホテルスタッフの人が荷物を代わりに持って、自分たちを部屋に案内するのと同時にそこまで運んでくれたような経験はありませんか?
その時のホテルスタッフが、ベルボーイやベルガールにあたります。荷物を運んだり、お客様の代わりに保管したり、客室案内を行います。
コンシェルジュ
意外に感じられるかもしれませんが、レストラン利用の予約作業や航空チケットなどの手配、お客様の記念日関連に行うサプライズのサポートなどに対応するのは、フロントマンではなくコンシェルジュと呼ばれる職種です。
お客様それぞれの要望やリクエストに合わせて、臨機応変な対応を行う必要がある仕事です。
ハウスキーパー
ホテルに宿泊した際、出掛けてまた部屋に戻るとベッドが綺麗に整頓されていたり、バスタオルが新しいものに変っていたという経験はありませんか?あの時、部屋の清掃を行ってくれていたのがハウスキーパーです。
客室の基本的な清掃からベッドメイキング、備品の補充や管理業務を行います。
レストラン・料理関連
さて、次にホテルの中にあるレストランや、その他料理関連の職種についてです。
グリター・グリートレス
レストランに入ると、まず入り口でスタッフが出迎えてくれますよね。その時席まで案内してくれるのがグリターやグリートレスです。男女で呼称が変わります。
グリターやグリートレスは上記の他、会計業務や予約対応・管理、座席の管理にお客様のお見送りなどを行います。
ウェイター・ウェイトレス
そして聞き馴染みのあるウェイターやウェイトレスは、主にオーダーを受けたり、飲食物の提供、片付けを行う仕事になります。
お客様へ料理を提供する際に、その内容の説明も行います。時にはお客様から質問を受けることもあるため、料理に関するぬかりない知識が必要です。
通常の飲食店であれば、グリターやグリートレスの仕事も含めてウェイター・ウェイトレスの仕事として進めているところも多いですが、ホテルでは細かい役割に分けているのです。
ルームサービスサーバー
なお、ホテルではルームサービスを受け取ることもできますよね。ルームサービスを希望するお客様の部屋へ食事を届け、セッティングを行うのはルームサービスサーバーと呼ばれる職種の仕事になります。
部屋の中にある冷蔵庫を利用したかどうかの確認や在庫確認の他、補充も業務に含まれます。
この仕事もまたお客様と接することになるため、ホテルやホテル周辺にまつわる基本知識、英語力などが求められます。
シェフ
ここからは専門的な職種になりますが、食材の仕入れからメニュー決め、調理を行うのはシェフの仕事になります。その他、調理場で働くスタッフの育成業務も含まれます。
パティシエ
スイーツを担当するパティシエももちろん配置されています。メニュー決めや調理を行います。ホテルで働く場合にはウェディングケーキを作ることもあります。
ソムリエ
ホテルでは料理やお客様の要望に合わせたワインを提供できるよう、ソムリエも配置されています。仕入れるワインを選んだり、仕入れ作業、管理を行います。
バーテンダー
ちなみに、バーが用意されているホテルではバーテンダーも配置されています。お酒作りや接客業務を行います。
時にはお客様の要望に沿ったお酒を作ることもあるため、カクテルに関する知識やアイデア力が必要です。
ブライダル関連
そしてホテルといえば、結婚式のサポートも重要な役割のひとつ。ここではブライダルに関連する職種についてご紹介します。
ウェディングプランナー
ウェディングプランナーとは、結婚を控えたカップルの要望をヒアリング、その内容を元に結婚式のプラン立てを行い、必要となる備品や人員の準備、本番のサポートなど、結婚式を全般的にプロデュースする仕事です。
ブライダルコーディネーター、ウェディングコンシェルジュ、ウエディングプロデューサーとも呼ばれています。
介添人
結婚式当日、丸一日新郎新婦に付き添って、身の回りのサポート役を行うのが介添人です。進行のサポートだけでなく心のケアも行います。
その他・事務系
その他には、宴会サービス関連で活躍するスタッフや、ホテルの経営を支える営業や広報、人事や事務などの仕事もあります。
ホテルマンの平均年収
平均年収.jpのホテルマンの年収を詳しく解説によれば、ホテルマンの平均年収は約320万円となっています。
国税庁の民間給与実態統計調査によれば2019年の日本の平均給与は約441万円となっており、ホテルマンの平均年収はこれを大幅に下回っていることがわかります。
ただし、ホテルマンの月収や年収には変動が生じやすい傾向にあり、必ずしも高収入を得られないというわけではありません。要因は2つあります。
一つは、残業時間に変動が生じやすいことが挙げられます。繁忙期には物理的に業務量が増える分、残業が増えることによって残業代が付与されます。
おもてなしHRによれば、繁忙期と閑散期で10万円ほど月収に差があった事例もあるとのこと。
そして収入の差を生んでいるもう一つの要因は、景気変動による業績の変化です。景気によって客足が増えれば自動的にホテルの業績が伸び、より伸びが良ければより多いボーナスが各ホテルマンへ還元されます。
ホテルマンのやりがいは?
次はホテルマンのやりがいについてです。
人の役に立てる
ホテルマンのやりがいは何と言っても、人の役に立つことができることです。観光目的で宿泊している方からビジネスで宿泊している方まで、さまざまなお客様がホテルを利用しています。
それぞれに沿ったサービスを提供しなければならないため、常に一人ひとりのお客様の立場に立って思考しなければならず、難しさの伴う仕事です。
しかしその分、自分たちが提供するサービスがお客様の満足に繋がった時のやりがいは大きなものとなるのです。
変化が多い
日々違うお客様が訪れるホテルでは、毎日同じ業務を行う他にイレギュラーなことも多く発生します。
臨機応変な対応が求められる難しさもありますが、変化の絶えない仕事のため常に新鮮な気持ちで業務を行うことができ、それもまたやりがいに繋がります。
ホテルマンのメリット&デメリット
さて、ここからはホテルマンのメリットとデメリットについて見ていきます。
ホテルマンに就くメリット
ホテルマンのメリットとしてはまず、人と関わることができる点が挙げられます。お客様と面と向かって接する仕事のため「ありがとう」と、直接感謝の気持ちを伝えてもらうことができ、モチベーションUPに繋がります。
また、ホテルでの仕事は関係各所との連携で成り立つため、仲間との信頼関係を構築できることもメリットです。
そして、ホテルマンの仕事ではマニュアル通りの接客だけを行っていても、真にお客様を喜ばせる仕事はできません。ホテルマン一人ひとりが、自分なりにお客様の喜ぶサービスを追求していくことが大切となります。
だからこそ、ホテルマンの仕事は自分らしさを追い求めることができるというメリットもあるのです。
ホテルマンに就くデメリット
一方で、ホテルマンの仕事にはデメリットもあります。まず、繁忙期になると残業が多くなる傾向があります。
その場合、プライベートの時間を多めに確保したいという方にとっては、少々ストレスの原因となってしまうでしょう。
また、数年ごとに異動があるホテルも多いため、固定の職場で長く勤めたいと考えている方にとってはデメリットになります。
ただし、地域密着型のホテルであれば異動の可能性が低いため、求人をチェックする際にその点も併せて確認しておくことをおすすめします。
ホテルマンに向いている人ってどんな人?
中には、本格的にホテルマンの仕事に就きたいとお考えの方もいらっしゃることと思いますが、どのような仕事にも向き不向きがあります。
就・転職に失敗しないためにも、その仕事が本当に自分に合った仕事なのかを、事前に把握しておくことが大切です。
そこでここからはホテルマンに向いている人とそうでない人の特徴をそれぞれ簡単にご紹介いたしますので、自分が該当するか否か、ぜひチェックしてみてください。
人の役に立ちたい人
ホテルマンは、お客様により快適な空間を提供することが何より重要な役目になります。時にはお客様それぞれの気持ちに思いを馳せて、思い出作りのお手伝いをすることも必要です。
だからこそ、人の役に立ちたい、人の笑顔を作れる仕事がしたいという方に向いています。
丁寧な振る舞いができる人
また、ホテルマンは常に一流の接客態度を心がけなくてはなりません。
お客様に快適な空間を提供するためには、自分の気分に関係なく、悲しい時でも辛い時でも一貫してホテルマンにふさわしい明るく美しい対応を心がけなくてはならないのです。
だからこそホテルマンの仕事は、常に指先まで意識した丁寧な振る舞いを心がけることができる方に向いています。
冷静な精神状態を保てる人
ホテルを利用するお客様の中にはいろいろなタイプの方がいらっしゃいます。中には高圧的な態度を取られたり、理不尽な言葉を投げかけられることもあるでしょう。
しかし、いついかなる時でもお客様のために奉仕するのがホテルマンの仕事です。だからこそ、自分の感情を抑えて冷静な精神状態を保って対応することができる人がこの仕事に向いています。
ホテルマンを選ばない方がいい人ってどんな人?
一方で、ホテルマンに向いていない方もいらっしゃいます。こちらも簡単に見ていきましょう。
臨機応変な対応が苦手な人
ホテルの仕事では、毎日のようにイレギュラーなことが発生します。
お客様の忘れ物やなくし物を探すことを手伝ったり、お子さんが迷子になっているのを探したりなど、通常業務とは別のイレギュラー対応も必要になるのです。
ホテルマンの仕事では臨機応変な対応が必要となるため、イレギュラーな事態に対応することが苦手だったり、マニュアル通りの業務の方が得意であるという方にはあまり向いていません。
休みが多めに欲しい人
ホテルが忙しくなるのは、いわずもがな連休や年末年始などの長期休暇がメインです。
そのためホテルマンは世間がお休みになるタイミングに総出で働くため、他の職種よりも休日が少ない傾向にあります。
そのため、休みができるだけ多く欲しいという方や、プライベートの時間をより多く楽しみたいという方にあまり向いていない仕事です。
ホテルマンに活かせる資格・スキル・経験
さて、ここからはホテルマンに活かせる資格やスキル、経験についてご紹介いたします。ぜひチェックしていただき、就職や転職にお役立ていただけたらと思います。
ホテルマンに活かせる資格
ホテルマンの仕事では、必ずしも資格の取得を求められるわけではありません。
大手などであれば語学力を重視した採用を行うところもありますが、特別な資格を取得をせずに就職する方も多く、中には高卒以上という条件のみで採用しているところもあります。
ただし、取得しておくと就・転職に効果的な資格があるため、ここでは3つご紹介しておきたいと思います。
ホテルビジネス実務検定試験
ホテルビジネス実務検定試験は、ホテルの実務に関する知識の理解度を測るための検定試験です。ホテルの基礎から宿泊業務や料飲業務、管理業務などについて出題されます。
未経験からホテルマンを目指す場合には、ホテルマンとしての基礎知識を持っていれば大きな強みとなるため、履歴書や面接でのアピールポイントとなります。
ベーシックレベル2級、1級、マネジメントレベルに分かれています。中でもベーシックレベル2級は新入社員向けのものとなっていますので、未経験からホテルマンを目指す方におすすめです。
指定された試験会場で90分の試験を受験することになります。受験料も2級、1級共に5,100円と、ハードルはさほど高くありません。
TOEIC
また、ホテルマンの仕事では英語力をはじめとした語学力が必要となる場面も多く出てくるため、中でも汎用性の高い英語力のある方は強いアピール材料になります。そこで、TOEICの取得がおすすめです。
TOEICは、ビジネスシーンや日常生活における英語能力を証明するためのテストです。
TOEICを受験する過程で多少なりとも英語力が身につきますし、TOEICの点数が高ければ高いほど、どのような業界、職種でも転職が非常に有利になるためおすすめです。
高得点を狙うことは難しいですが、その分非常に有力なアピールポイントとなります。
ホテル実務技能認定検定
最後に、参考までにホテル実務技能認定検定をご紹介いたします。
これは、ホテル業務に関する基本的な知識から宿泊部門や料飲部門にまつわる専門的な知識、ホテルマネジメントにまつわる部分まで、ホテル業務で必要なスキルの証明となる検定です。
試験内容は初級と上級に分かれており、認定基準は以下のようになっています。
*上級・・・ホテル業界の歴史および関連業界(旅行・観光)の動向を理解している。料飲・宿泊の業務およびサービスに関する実務内容を理解し、接客技能を有する。ホテル業務に関連する多方面の知識(食品衛生、安全衛生、施設管理など)を有する。
*初級・・・ホテルスタッフとしての身だしなみ、言葉遣い、接客マナー、職場のマナー、英会話などの基本的知識を有する。料飲・宿泊の業務およびサービスに関する基本的内容を理解している。
※引用元・・・ホテル実務能力認定委員会「試験について」より
ただし、現在では団体受験のみ可能となっている状態ですので、個人での受験はできません。
ホテルマンに活かせるスキル・経験
ホテルマンの仕事では、コミュニケーションスキルが要になります。全てのお客様と円滑なやり取りを行うことができるコミュニケーションスキルを持っている方は、それを存分に活かすことができます。
また、お客様が困っていないかをより注意深くチェックし、お客様からお声かけいただく前に処理できるように努めることもホテルマンの役目。だからこそ、鋭い観察力も大切になります。
そして語学力も大切です。必ずしも語学力がなければホテルマンの仕事ができないというわけではありませんが、できれば簡単な日常会話くらいは会得しておくことが望ましいです。
なお、いわずもがなですが、接客経験も活かすことができます。お客様の心に寄り添う接客を行うためにも、過去に接客経験のある場合には大きな強みとなります。
理想の転職を実現させたいなら
さて、本記事ではホテルマンの仕事についてお伝えして参りましたが、いかがでしたか?少しでも仕事選びのお役に立てていましたら幸いです。
しかし、中にはホテルマンの仕事が自分に合わないかもと感じた方や、もっと他の仕事について知りたいという方もいらっしゃるでしょう。そこでぜひ知っておいていただきたいのが転職エージェントの存在です。
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