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無期雇用とは?派遣にも無期雇用がある?正社員との違いも解説!

就職や転職を行う際には「自分がどういった契約内容で働く事になるのか」という点は重要なポイントの1つとなります。

雇用契約は、大きく「無期雇用」と「有期雇用」の2種類に分けられます。

正社員・契約社員・派遣など様々な雇用形態がありますが、どんな雇用形態で働くにしろ無期雇用・有期雇用のいずれかに該当します。今回は、特に無期雇用という働き方に焦点を当てて詳しく見ていきます。

無期雇用とは?

正社員や派遣といった具体的な雇用形態については理解していても、無期雇用というキーワードについてはあまり馴染みがないという人も多いでしょう。まずは無期雇用という働き方の概要について、ここで解説します。

無期雇用とは一体何か

無期雇用とは、簡単に言うと「雇用契約の期間に終わりを設けない」という働き方であり、従来は広義で正社員の事を指す言葉として知られていました。

反対に、半年間・1年間など雇用契約期間が予め定められている働き方は有期雇用と呼びますので、併せて覚えておきましょう。

しかし、2012年に労働契約法が改正された事によって正社員以外の、例えば派遣社員・契約社員・アルバイト・パートといった雇用契約でも無期雇用という働き方が選べるようになりました。

これは契約期間満了時に雇い主が雇用契約を更新せず、労働者が失業してしまう「雇い止め」と呼ばれる現象に歯止めをかけるためです。

「2013年4月から通算5年以上勤務を継続している有期雇用労働者」を対象とし、本人の希望があれば雇い主は原則として労働者の契約内容を無期雇用に切り替えなければなりません。これを一般的に「無期転換ルール」と言います。

派遣の種類は大きく分けて2種類

正社員以外の働き方として、派遣社員を選択する人も少なくありません。派遣社員とは、一般的に「人材派遣会社に登録して派遣先企業へ出向いて働く」という働き方です。

労働者は派遣される期間のみ人材派遣会社と雇用契約を結ぶため、原則として有期雇用とされていました。

こうした派遣社員の事を「登録型派遣」と呼びます。ところが、2015年に労働者派遣法が改正された事によって「無期雇用派遣(正式名称は「常用型派遣」)」という働き方が誕生しました。

無期雇用派遣は労働者が人材派遣会社の採用試験を受けて無期雇用として採用され、必要に応じてクライアントの元に派遣されるという働き方です。

言ってしまえば、派遣会社の正社員としてクライアントへ派遣されるのが無期雇用派遣であると言えます。

派遣社員でありながら、ボーナス・福利厚生・退職金など一般的な正規雇用社員と同等の待遇を期待出来るのが無期雇用派遣です。

原則として、同じ職場で3年以上勤務し続けた派遣社員は無期雇用派遣への切り替えを申請する権利が付与されますので、認識しておきましょう。

無期雇用派遣と正社員の違い

派遣会社の正社員として働く無期雇用派遣ですが、派遣先の正社員とどのような違いがあるのかを把握しておく事が重要です。ここからは、無期雇用派遣と正社員の違いについてご紹介していきます。

雇用元の違い<

無期雇用派遣と派遣先企業の正社員との大きな違いは「雇用元が異なる」という点です。

派遣先企業に直接雇用されている正社員とは異なり、無期雇用派遣の雇用元はあくまで人材派遣会社であるという点はしっかりと覚えておきましょう。

無期雇用派遣は派遣先企業で業務に従事する事になりますが、これはあくまで仕事における指示・従事の関係です。

無期雇用派遣の給与や各種手当は人材派遣会社が支払う事になります。そして、利用出来る福利厚生も人材派遣会社で用意されているものに限られます。

また、役所の手続きや各種申請書に勤務先を記入する場合、無期雇用派遣の人は人材派遣会社を書くのが一般的です。うっかり実際に勤務している派遣先企業の名前や部署名を記入してしまわないように気を付けましょう。

労働条件の違い

無期雇用派遣と派遣先企業の正社員とでは、労働条件にも違いが生じます。

派遣先企業はあくまで人材派遣会社と契約を結んでいるだけで、無期雇用派遣と派遣先企業との間には契約関係は存在しません。

そのため、無期雇用派遣の労働条件や待遇は人材派遣会社の規定に則るのが原則です。

例えば、派遣先企業の業績が好調を維持した場合、派遣先企業の正社員が受け取るボーナスは増える可能性があります。

一方、無期雇用派遣のボーナスは派遣先企業が支払う訳ではないため、派遣先企業の業績は基本的に無期雇用派遣の収入には影響しません。

しかし、これは悪い事ばかりではありません。逆に言えば、派遣先企業の業績が悪化した場合でも無期雇用派遣は減給対象となる可能性は低いです。

また、無期雇用派遣の場合は仕事ぶりの評価に応じた昇進・昇格についても注意が必要です。

正社員とは異なり、無期雇用派遣は派遣先企業での出世については基本的に無関係です。派遣先企業と雇用契約を結んでいる訳ではありませんので、これは当然と言えるでしょう。

しかし、自分の頑張りが評価されないのかと言えば、そういう事でもありません。人材派遣会社の中には派遣社員のモチベーション維持のため、派遣先企業での仕事ぶりに応じた昇給・昇進制度を設けているところも多いです。

無期雇用派遣のメリット

ライフスタイルや働き方の多様化に伴って、2015年の法改正以降は無期雇用派遣としての働き方を選ぶ人も増えています。それは、無期雇用派遣に次のようなメリットが期待出来るからです。詳しく見ていきましょう。

勤務期間を意識せずに働ける

無期雇用派遣は勤務期間を気にせず、のびのびと働き続ける事が出来るというメリットがあります。有期雇用の登録型派遣として働く場合、同じ職場で3年以上働く事は出来ません。

これは不安定な雇用関係が長期化するリスクから労働者を守るために、労働派遣法によって定められている規定です。

一般的には「派遣の3年ルール」という呼び方で知られています。無期雇用派遣では雇用契約が安定しているため、所属先の人材派遣会社や派遣先企業が事業を継続していれば一般的な定年である65歳までそのまま在籍し続ける事も可能です。

派遣契約が切れる度に新しい派遣先を探す必要もないため、無期雇用派遣はじっくりと腰を据えて働きたいという人に向いている働き方です。

キャリア設計しやすくなる

中長期的な観点から見た、自分の仕事における将来設計を「キャリアプラン・キャリア設計」などと呼びます。

同じ職場で長期間働き続ける事が出来る無期雇用派遣なら、キャリアプランを練りやすいというのも大きなメリットと言えるでしょう。

例えば、無期雇用派遣として一般商社の経理で働き続ければ、自ずとお金の管理能力や経営者的な視点が身に付きます。

その経験を活かして将来的に独立して起業する、あるいは経営コンサルタントとして働くというキャリアプランを設計する事もできるでしょう。

キャリアプランは就職や転職において重要なポイントであり、自分の将来を見据えて適切な職場を選ぶのに役立ちます。

企業側としても、しっかりと将来のビジョンを持った人材を欲しがるというのが一般的です。眼前の仕事だけではなく、自分の将来について考えをまとめやすいという点は無期雇用派遣の強みであると私たちは考えます。


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スキルアップが狙いやすい

無期雇用派遣には、スキルアップを狙いやすいというメリットもあります。1つの職場で長期間働き続けるという事は、その職種の技能や知識を継続的に高めていく事に繋がるためです。

特に人材不足が問題化しているIT業界や介護業界においては重要なポイントであると言えます。こうした業界では専門的な知識やスキルを身に付けた人材が必要とされているため、採用活動の間口を広げるなど様々な対策が講じられています。

無期雇用派遣は正社員以外でも専門的なスキルを身に付けた人材に働いてもらいたいという、企業側のニーズにも対応した働き方であると言えるでしょう。

また、多くの人材派遣会社では労働者にこのメリットを最大限活用してもらうために、各種研修や資格取得支援といった制度を整備しています。

人材派遣会社に採用された時点でノウハウがなくても、働きながら効率的にスキルを高めていける環境が整っているのが無期雇用派遣です。

月給制となり安定した収入が得られる

無期雇用派遣の給与は基本的に月給制となっているため、労働者の収入状況が安定するという利点があります。月給制とは、最低限毎月決まった基本給が支給される給与形態の事です。

登録型派遣をはじめとする有期雇用では、1時間あたりの賃金を基に給与を算出する時給制が採用されているケースが多いです。

時給制は働いた分だけ給与が増えますので、自分の頑張り次第で収入を上げる事は可能ですが、一方で収入が安定しないというデメリットもあります。派遣先が見つかっていない期間は働く事が出来ないため、収入が途切れてしまうという点にも注意が必要です。

月給制の無期雇用派遣は労働時間に関わらず、原則として最低限の収入が保証されています。残業して多く働いた場合には、所属している人材派遣会社の規定に基づいた残業代も支給されるのが基本です。

収入が安定する事によって生活水準を維持しやすいのはもちろんの事、社会的信用度が高まりますのでローンや借り入れの審査が通りやすくなる傾向にあります。

昇給を見込めるようになる

登録型派遣では同じ職場で働ける年数に限りがあるため、仕事で実績を積み重ねるのにも限界があります。

しかし、無期雇用派遣であれば継続的な就業で派遣先企業での仕事ぶりを評価してもらえますので、所属している人材派遣会社での昇給が見込みやすいというのもメリットと言えるでしょう。

収入アップによって労働者の経済状況が良くなるのはもちろんですが、何より労働に対するモチベーション向上に繋がるというのが私たちの見解です。

自分の仕事ぶりが昇給という具体的な数字として表れる事で、しっかり評価してもらえたという満足感や達成感が得られます。

「これからも頑張ろう」「もっと評価してもらえるようになろう」といった前向きなメンタルで仕事に向き合えるようになりますので、今後の活躍にも良い影響が期待出来るでしょう。

無期雇用派遣のデメリット

多様なメリットが期待できる無期雇用派遣には、その一方で注意しておきたいデメリットがあるのもまた事実です。ここからは無期雇用派遣として働く上で、遭遇する可能性のあるデメリットについて見ていきます。

時間の融通が利きにくくなる

派遣先企業にもよりますが、一般的に無期雇用派遣としての働き方は正社員に近いものになる事が多いです。

例えば、出社時間は9:00前後、勤務日数は週5日のフルタイム固定になっているのが一般的と言えます。時間の融通が利きにくくなることから、プライベートとの両立が難しくなるという点はデメリットとなるでしょう。

派遣社員として働く人の中には、正社員ほど時間に縛られない自由な働き方に魅力を感じている人も少なくありません。特に家庭を持っていると、家族の都合に合わせて休みを取る必要があるというケースも多いでしょう。

こうした時間制約のデメリットを上手に緩和するためには、自分のワークライフバランスに合った派遣先を選ぶ事が重要です。

私たちは無期雇用派遣として働く人たちに、キャリアアドバイザーの活用をおすすめしています。

無期雇用派遣を扱う人材派遣会社には、キャリア設計のプロであるキャリアアドバイザーを抱えているところも多いです。自分が理想とする時間の使い方をキャリアアドバイザーに相談してみましょう。

業務の責任が大きくなる

無期雇用派遣の業務範囲は派遣先企業の正社員に近くなる場合が多いため、仕事における責任は比較的大きくなります。

場合によってはそれをプレッシャーに感じてしまう事もありますので、デメリットの1つと言っても良いでしょう。働きぶりによっては、リーダー的なポジションに割り当てられる事も珍しくありません。

担当している範囲の業務が進んでいなければ、派遣先企業から残業の指示が出る事もあります。しかし、考えようによっては「派遣社員であっても責任ある仕事を任せてもらえる」と捉える事も出来るでしょう。

無期雇用派遣は、20代半ばの第二新卒世代が中心と言われています。若いうちから責任ある立場で仕事をこなして実績を積み重ねれば、将来のキャリアにも幅が持てるでしょう。

自分の実力に見合わない立場に配属されたと感じる場合には、所属している人材派遣会社の担当者に一度相談してみることをおすすめします。

正規の正社員に囲まれ居心地を悪く感じる場合がある

無期雇用派遣は正社員に近い感覚で仕事に従事しますが、やはり派遣先企業の正社員とは異なる立場にあるという点は事実です。

そのため、派遣先の正社員に囲まれた環境で働く事に肩身の狭さを感じてしまう声も一部見られます。しかし、与えられた仕事をしっかりこなしていれば、細かい契約形態の差を気にする必要はありません。

それぞれが適切に自分の役割を果たして、初めて会社経営が成立するからです。

どうしても派遣先での居心地に不安があるようなら、複数の無期雇用派遣が常駐している職場を紹介してもらえないか相談してみるのも良いでしょう。先輩スタッフが周りにいるだけでも安心感があります。

無期雇用派遣で働く際のポイント

無期雇用派遣は働き手が増えつつある契約スタイルですが、とりあえず無期雇用派遣の道を選ぶというのは考えものです。無期雇用派遣として働く事を検討する際には、次のポイントについてしっかり考えましょう。

派遣先により条件や待遇はことなる

前提として、無期雇用派遣が働く際の条件や待遇は派遣先企業によって異なるという点には十分注意しておきましょう。

福利厚生については所属する人材派遣会社のものになりますが、仕事内容や勤務時間などは派遣先企業によってまちまちです。

そのため、自分が希望する職種やワークスタイルに見合った職場が必ず見つかるとは限りません。

人材派遣会社によっては基本的に無期雇用派遣の労働者が仕事を選ぶのではなく、派遣会社側が指定した職場に派遣するというスタイルを取っているところもあります。

条件や待遇に出来るだけこだわった上で無期雇用派遣として働きたい場合は、まず所属する人材派遣会社を慎重に選ぶ事から始めましょう。

自身の労働状況を確認して申し込みをする

無期雇用派遣として働くには、「最初から無期雇用派遣として採用される」「有期雇用から無期転換する」という2パターンのアプローチがあります。

いずれの方法にしても、自身の労働状況やスキルを考慮しておく事が重要です。例えば、最初から無期雇用派遣としての採用を目指す場合は人材派遣会社の採用試験を突破する必要があります。

この採用試験は正社員に近いレベルで人材選定が行われるため、しっかり事前対策を行っておく事が重要です。

「なぜ正社員ではなく、あえて無期雇用派遣なのか」「自分にはどんなスキルが備わっており、どう活かしていくつもりなのか」などを簡潔にまとめておきましょう。

有期雇用から無期転換を狙う場合は、いくつかの条件を満たしている必要があります。

その条件は「同じ派遣先企業で5年以上勤務している」「自分から派遣先企業に対して無期転換の打診を行う」「有期雇用の契約更新を1回以上行っている」の3点です。

この3つの条件を満たす事で、初めて人材派遣会社は無期転換の申請を断れなくなります。逆に言えば、うっかり条件を見落としていると通るとばかり思っていた申請が却下されるなど思わぬトラブルを招いてしまうでしょう。

無期雇用派遣は比較的柔軟に働き手を確保するための制度ですが、誰でも簡単になれるという訳ではありません。しっかりと自身の労働状況を把握した上で、計画的に申請しましょう。

まとめ

無期雇用派遣は収入やキャリアといった面で正社員と同等のメリットが期待出来ますが、その一方で人によっては時間制約や責任の大きさがデメリットにもなり得ます。

しっかりとした選考基準や無期転換の条件も設定されているため、無期雇用派遣として働ける条件が整っているのであれば、正社員への道も選択肢の1つに入ると言えるでしょう。

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