浪人したら就職に不利?企業のホンネと就職しやすい職種6選!
「大学受験に失敗して浪人になったけど、勉強に身が入らずブラブラしてしまった・・・」
「結局就職しようかと思い立ったけど、浪人したら就職に不利なんじゃないか・・・」
こんな風にお悩みの方は少なくないと思います。
そこで本記事では、浪人した方は本当に就職で不利になるのかについて検証していきます。
浪人した方が就職しやすい職種6選もご紹介いたしますので、どのようにすれば就職を成功させられるかを一緒に見ていきましょう。
浪人は就職に不利ではない!?
浪人生から正社員就職を考えている方の中で、経歴がネガティブに捉えられないか心配している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし近年、浪人者が人材市場で注目されるようになってきていることはご存知でしょうか?
これは少子化の影響を受けて新卒の獲得が難しくなってきていることに加え、他社との内定重複によって内定辞退者が増えるなど、採用が上手く行かない企業が増えているためです。
特に大企業などの募集人員が多い企業や、業績が良く人材を一から教育してでも採用したい急成長企業などが浪人生を積極的に採用しています。
4月入社の新卒採用が終わった後で若い人材を追加で募集する際に、入社時期の融通が利く浪人生は重宝されているのです。
もちろん、入社の時期を選ばない人材でいうと、第二新卒(20代の転職希望者)も重宝されています。
ただ、第二新卒は社会人経験があり即戦力になる場合もあるため、新卒と同じ素直な若手人材としてではなく、中途採用と同じスキルのある中堅人材として獲得競争が激しくなってきています。
結果として第二新卒ではなく、浪人生を含む既卒(学校を卒業して就業経験のない方)の採用へさらに力を入れたり、既卒採用枠を設けている企業も増えているのが現状です。
浪人が就職に不利だと言われる理由
さて、浪人は就職に決して不利ではないということをお伝えしましたが、なぜ「浪人すると就職に不利である」というイメージが浸透しているのでしょうか?
これは、”高校生の時点で就職を目指した場合”と”浪人後に就職活動へ切り替えた場合”では前者のほうが比較的就職がしやすいという事実があるからです。
通常、工業高校や商業高校など就職する学生が多い学校では、ほとんどの方が就職に困ることがありません。
なぜなら毎年、その高校の学生向けに進路指導の先生を通して企業が求人を出しているからです。
この制度は「新卒指定校求人」と言われ、成績順や希望順にはなりますが必ず企業の選考を受けることが出来ます。
また、この制度は毎年あるため、学校の先生たちも選考通過率が高くなるような対策や面接の練習など効率的な就職サポートを受けることができます。
そのため「新卒指定校求人」を使った際の合格率は基本的にとても高いです。
高校卒業前に就職したいと思っている方は、必ず進路指導や就職担当の先生に希望を伝え、新卒指定校求人制度を利用しましょう。
ただし、これはあくまで浪人生よりも現役高校生の方が就職がしやすいという事実があるのであって、浪人したからといって就職に不利であるといこととはイコールになりません。
ぜひ自信を持って取り組みましょう。
浪人生は高校の就職サポートを受けられない
一方、浪人生はそのような学生たちと違い、「新卒指定校求人」を使うことが出来ません。
というのも、学校を卒業した後に就職活動をする時点で”新卒”ではなく”既卒(学校を卒業した方)”という枠組みで就職活動をすることになるからです。
新卒指定校求人を使えない以上、高校での就職サポートは難しいため、自分で仕事を探したり、内定を取るための対策などをする必要があります。
しかし、浪人してまで努力した背景はアピールポイントになりますし、新卒指定校求人にはなかった就職先に応募できるのは既卒就活のメリットです。
さらに、高校在学中は義務教育期間中になるため、法律で就職活動のやり方が決められています。そのため、具体的な求人を探すには「学校の先生に相談」もしくは「ハローワークの求人を利用」するしかありませんでしたが、既卒は違います。
就職サイトや転職サイトの”既卒向け求人”、”高卒可求人”、”学歴不問求人”に自分で応募できますし、民間企業の就職サポートや求人紹介を受けることが出来ます。
ちなみに、平成29年5月1日以降、政府は既卒者や学校を中退した方の応募機会の拡大と採用、定着を図るため、既卒者などが新卒求人に応募できるように促し、採用後一定期間定着させた企業へ奨励金を支給する
すでに学校を卒業した後であっても卒業後3年以内であれば新卒枠に応募することが可能なため、浪人生でも就職するチャンスは十分にあるといえるでしょう。
三浪からは不利になる側面も
ちなみに一浪、二浪までは就職であまり不利になりませんが、三浪以上になると企業によっては採用のハードルが高くなる場合もあります。
一浪や二浪まではケースも少なくなく、新卒者よりも年齢的な落ち着きをアピールできるなどの強みがあります。
しかし、三浪以上となると比較的ケースが少ない分、企業側は採用に慎重になりがちです。
難関国立大学を目指していた場合などは比較的理解してもらいやすいですが、そうでない場合には、三浪以上になった明確な理由を真摯に伝える必要があります。
ただし、三浪以上ともなると、経験した挫折や苦悩は一浪や二浪の方よりももっと大きいもののはずです。
その挫折経験から学んだことを、具体的なエピソードと共に自己PRに盛り込めば、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
学歴が「高卒」になると就職は不利になる?
では、就職をすることに決めたとして、就職活動において浪人生は「経歴が高卒になってしまう」ことで大卒と比べて不利になることはないのでしょうか?
実は仕事選びや求人探しにおいては、大卒者以上に比べると少し不利になってしまいます。それは、「大卒以上」を条件にしている求人に応募することができないからです。
浪人が続き、進学も就職もすることなく過ごしているという状況は、高卒の既卒という学歴に分類されることになります。
既卒は学校を卒業してから仕事をせずに過ごしてきた人のことで、正社員として働いた経験がない人というのが一般的な解釈で、大学を卒業して就業経験がない方も既卒になります。
求人の募集要項の中に「大卒」とある既卒OK求人には「高卒の既卒」である浪人生は応募できないため、注意が必要です。
具体的に応募できる求人は”学歴不問”のものや”高卒”の求人、”既卒OKで学歴の指定がない求人”などになります。
一般的にどの最終学歴においても新卒のほうが既卒より人数が多いため、どうしても新卒向けの求人が多くなってしまいます。
また大卒の既卒に比べると学歴で比べられた場合になかなか強みを発揮しにくいため、その点で不利になってしまうケースもあるでしょう。
しかし、大学受験を目指して浪人することを選んでしまったのを後悔していても前には進めません。
社会人になりたいと思ったら、多少は不利に扱われるのは覚悟で受験勉強から就職活動に切り替えるのが大切です。
ただし、仕事のえらび方や就職後の活躍によっては他の学歴に負けない給与を実現することも十分可能です。あまり悲観的に捉えずに就職活動に取り組みましょう。
就職したいと思った浪人生はすぐに就活すべき
とはいえ、大学受験で浪人している最中に「やはり就職したい」と思っても、大学に行かなければ就職できないのではないかと思ってしまう人も大勢いるようです。
本記事の冒頭で浪人生の需要は年々増加しているとお伝えしましたが、そのほかにも就職したいと思った浪人生が無理して浪人を続けることはない理由をご紹介します。
まず、大学浪人を辞めて就職した方は多くいますし、頑張って進学した大学を中退して就職している人もいるのが現状です。
何年も浪人をする場合、大学にいけなければ履歴書に長い空白期間を作ることとなります。
予備校の費用や目指す大学の難易度を考慮して合格の確率や「何歳までにどうなりたいか」などの将来設計を考えたことはありますでしょうか。
実現可能性があるのであればぜひ、ご自身の目指す大学に向かって頑張るべきだと思いますが、意地や見栄で浪人を続けて後悔した先輩も少なくありません。
大学に行くよりも社会に出て仕事をするのに興味を持ったなら、費用がかかったり、空白期間が出来て大学にいけなかった場合に就職の難易度が上がるリスクも踏まえて、将来について今一度考えてみましょう。
もちろんケースバイケースですが思い切って就職してしまった方が良いという場合もあるので、その場合は早めに就職活動を始めましょう。
「就職活動の進め方がわからない」「浪人した後でも歓迎してくれる企業に応募したい」という場合には、就職のプロに無料相談するのがおすすめです。
たとえば私たち第二新卒エージェントneoでは、第二新卒者をはじめとした若者を対象に、プロの転職アドバイザーがマンツーマンでご対応。
個人の希望条件や性格、適性に沿った求人をご紹介いたします。
加えて面接後のフィードバックや入社後のケア、個人では行いにくい企業との交渉ごとも第二新卒エージェントneoではすべて代行。
アドバイザーの丁寧さと人柄のやわらかさもあいまって、就活が非常にスムーズだったとのお声を多くいただいております。
ご相談だけでもかまいません。私たちのサービスはすべて無料ですので、就活や仕事探しについて一人でお悩みの浪人経験者の方はぜひ利用を検討してみてください。
【企業のホンネ】企業側が浪人就活生に抱く印象
ここまで高卒の既卒は新卒や大卒の既卒と比べると就職活動で不利になる可能性が高い、と言ってきましたが、既卒の中でも既卒になった理由によって内定獲得の確率や評価が異なるのはご存知でしょうか。
再三ですが、「既卒の人」とは様々な理由で学校を卒業してから仕事をした経験がない人のことです。
浪人生の他にも、高校を卒業後フリーターになった方や自宅で将来について悩んでいた人、事務所に入っていないYouTuberやタレント希望の練習生も既卒になります。
どの既卒も経歴上、空白期間を持っているという共通点はあるものの、浪人生は採用担当に好意的に受け取られることも多いのです。
なぜなら、卒業後の時間は「A大学に入るために再度チャレンジしたい!」という目標のために必死に勉強していた時間だからです。
目的を持って、その目的のために努力することに時間を使っていた人と、自宅でただ将来について悩んでいた人、あなたが採用担当者だった場合、どちらを採用したいでしょうか。
仕事にも勉強にも興味を持てずに既卒になってしまった人とは評価が大分異なるのは明らかです。
そのため、浪人生はうまく自分の魅力をアピールできれば人気の企業や職種など理想の仕事に就職できる可能性が十分にあります。
次の章でお伝えする就活のやり方に沿って就活をすすめ、納得して就活をおわらせましょう。
浪人から就活成功までの流れ
ではどのように就活を進めていくべきかを一緒に見ていきましょう。
就活成功までの大まかな流れ
①自己分析
↓
②業界選び・業界分析
↓
③就職サポート機関選び
↓
④企業選び・企業分析
↓
⑤面接
↓
⑥内定獲得
まずは自己分析から
浪人した場合には以上のような流れで就職を目指すことになります。まずは自己分析を行いましょう。
自己分析では自分の好きなことややりたいことを明確にし、もっと掘り下げれば将来の目標や理想像なども明確にしていくものです。
自己分析は基本的に紙に「好きなこと」「得意なこと」「苦手なこと」「嫌いなこと」を書き出し、自分が何をやって生きて生きたいのか、自分は何に向いていて何に向いていないのかを確かめていきます。
自己分析がしっかりとできていない場合には本来自分には性格的に向いていないような仕事に就職してしまい早々に転職してしまうなどの失敗をもたらします。
ぜひ最初の段階での自己分析を怠らないことをおすすめします。
業界選び・業界分析で早期離職を防ごう
さて、次に自分が働きたい業界を選び、その業界について分析を行って自分の適性や目的と合致しているかどうかを調べます。
業界選びを間違えるとこれもまた「自分がやりたいのはこんな仕事じゃない」などと早期の転職につながります。
ぜひ飲食業界ならそれについて、運送業界ならそれについて、とにかく自分が興味を持った業界にいついて傾向や特徴などの分析を行いましょう。
就職サポート機関を利用して効率よく就活!
次に就職サポートの存在を知りましょう。ハローワークも代表的な就職支援サービスのひとつです。
しかし就職についての相談や対策を講じてもらえるというメリットがある反面、企業側が無料で求人をだすことができるため、自分に合っているかを自分自身で見抜かなければならないという大変さがあります。
たくさんの求人から、あなたの話を聞いた上で求人紹介をしてもらえますし、就職対策も完全無料なエージェント(民間企業の就職・転職サポート)の利用を検討してみることもおすすめです。
エージェント利用のメリットは、仕事を探している人一人一人の性格や傾向、目標などを加味して最も合った就職先を紹介してもらえるので早期離職に繋がりにくいことです。
せっかく就職したにもかかわらずすぐに離職になってしまっては元も子もありません。
その他本番さながらの面接対策や細かい履歴書対策を強みとしているエージェントも存在します。信頼できる就職のプロを味方にして効率よく就職活動を進めましょう。
企業選び・企業分析で応募する企業・職種決め
さて、いよいよ企業選びを行っていきます。これも業界分析と同じように興味を抱いた企業について分析を行い、自分の希望とある程度そぐっているかを判断します。
この段階では給与面や自宅からの交通の利便性など、仕事内容だけではない条件面についてしっかりと分析を行い、自分が納得できる企業を選ぶことがとても大切です。
ただし、ここであまりに自分の理想を貫きすぎると応募できる求人がなくなってしまう可能性もあるため、絶対に譲れない点を3つくらいに絞って考えましょう。
ココが勝負!履歴書の提出~面接
そして応募したい企業が決まったら履歴書を作成して応募を行い、書類選考に通ったら面接に進むこととなります。通常就職活動においては1社のみを受けてすんなりと内定がもらえるというケースはとても少ないです。
落ちることが普通であると考えて数十社を受けるつもりで就活を行いましょう。ちなみに履歴書の記入も面接も事前の対策が非常に重要となります。
浪人後に就職する場合の業界・職種・仕事選びのコツ
仕事を選ぶときには職種や業種をよく考えるのが肝心です。なぜなら、職種や業種によって高卒の既卒を求めているかどうかが大きく異なるからです。
合格率や内定率への影響はもちろんですが、既卒を採用後の教育がしっかりしているか、未経験から活躍できるまでサポートしてくれるかなども気になりますよね。
これらは既卒採用の実績が多い企業ほど充実していますので、しっかり選ぶことが大切です。実績の多さには職種・業種ともに傾向があります。
例えば、ほとんどの業界では営業職の募集が目立ちます。営業職は学歴より実績を重視する風土の会社も多く、就職後も学歴で引け目を感じることはすくないでしょう。
営業職で仕事を探せば多くの候補が見つけられることも魅力です。業種では例えばIT業界がエンジニア人材を未経験でも多く募集しています。
既卒でもある程度のスキルを持っていれば即採用してもらえる可能性が高く、まったくの未経験でも教育体制が整っているところもあります。
逆に研究職のように専門的な知識や経験が求められる職種の仕事は大学にいかなければなかなか採用されるのが難しいです。
業種でも人気が高くて新卒が殺到してしまっている旅行・ホテル・ゲームなどは求人が見つからずに苦労することも予想されます。
とはいえ業種による人材の過不足の状況は年々変化しているため、就活する際の現状はどうなっているのかをよく確認して仕事を選ぶようにしましょう。
仕事さがしのポイント~稼ぎたい高卒の方へ~
現代はいまだに学歴社会の考えが残っていると一般に言われており、現実問題、学歴によって収入の差があることは否めません。
一般的に高卒者は大卒者などと比較して生涯賃金が低いとされています。実際に厚生労働省の調査結果でもはっきりとそのことがデータに現れています。
それは学歴によって就くことのできる職業が異なってくるのが原因の一つであると言われています。弁護士などの知識量が問われる仕事であれば、大学はもちろん大学院への進学も必要とされてくるためです。
しかし、高卒者でも大きな成功を収めている方はたくさんいらっしゃいます。決して諦める必要はないのです。
大卒や大学院卒、有名進学校卒業など学歴における強みがなくとも、早く就職して正社員となり、できるだけ長く働き続けることにも大きなメリットがあります。まずは現状を整理し、就職活動を始めましょう。
応募する求人のえらび方
あなたが求人に応募するときの判断基準は何ですか?どこに価値観をおいて仕事探しをするかで就職活動・転職活動の方向性は大きく変わっていきます。
業種や職種で選ぶという方は自分の中でやりたいことや方向性が定まっていたり、自分の得意なものや好きなことをある程度把握できていると考えられます。
その場合は自分の希望する仕事にどんな経験や知識が必要かを調べ、本当に自分が目指せるかどうかを今一度見つめなおしてみましょう。
また社風や会社環境で選ぶという視点も非常に重要なものです。どれだけお給料が高くても好きな仕事ができていても、気持ちよく働ける環境に恵まれていなければ成果を出しづらくなってしまいます。
社風や会社環境については一般的に企業に入ってからわかることですよね。しかし、入社前に知れなければ、事前に自分に合うかを判断することはできません。
入社前に知りたい場合は企業のOBやOGをさがして会って話を聞いたり、民間企業の就職サポートや就職・転職エージェントで説明してもらいましょう。
OB・OGに会えば、働いている部署の雰囲気や社風について教えてもらえます。
就職エージェントが紹介した求人であれば、雰囲気や社風に加え、自分の上司になる可能性のある人の話や人事の人柄、社内の雰囲気などをはっきりと教えてもらえます。
別の記事では、応募求人を選ぶ際に何を重視しているかなどを見つめなおしていただくことができます。自分が何を重視するかを知った上で仕事選びの考えを整理していきましょう。詳しくはこちら!
浪人からの就活でやりたい仕事を選べるの?
高卒が最終学歴の場合、職種や業種が制限されてしまうのではないか、やりたい仕事は選べないのではないかと考える方も多いかもしれません。
それについては、半分正しいと言わざるを得ないでしょう。
というのも大学教授になりたいのに博士号がないというのでは難しいですし、医者になりたいのに医師免許を持っていないのではその仕事に就くことはできません。
研究者や医者のように専門性の高い仕事にどうしても就きたい場合は、大学進学を諦めず浪人を続け入試に挑戦し続けることが必要です。
逆に特別な能力や資格を必要としないものであればやりたい仕事をえらべる可能性が高いです。
先ほどお話した営業職やIT業界というのはあくまで就職しやすい例であって、要は浪人からの就活でも高卒という最終学歴でもやりたい仕事はえらべます。
たとえば製造業や運輸業を目指している方は業界的にも若い人材を多く募集しており、既卒の人も大勢就職に成功しています。
浪人をしていた人が事務職や開発職、さらには総合職で採用されていることも珍しいことではありません。
キャリアが必要な仕事もありますが、1社目で経験や功績を挙げて転職することで理想を叶えられた先輩も多くいます。
高卒が就職しやすい職種6選&仕事内容
ここでは、浪人した方が高卒として就職活動をする際にぜひ検討していただきたい職種について紹介していきます。高卒が就職しやすい仕事には具体的にどんなものがあるのでしょうか。
営業職
営業職とは、その会社が取り扱っている商品やサービスをターゲットとなるお客様に紹介し、購入を促す職種です。
何を取り扱うかによって異なりますが、初めから専門知識が必要であることが少なく、学歴よりも本人のやる気や適性が求められることが多い仕事です。
対象となるお客様は、法人と個人に分かれます。法人向け営業は企業や団体を相手にしているのに対し、個人向け営業は一般消費者がそのターゲットです。
取り扱う商材は会社によってさまざまで、特に個人向け営業の場合は多岐に渡ります。不動産や旅行代理店、冠婚葬祭事業などの大きな金額の商品を扱うこともあれば、ファッションアイテムや飲食物、健康食品などの日用品を売り込むこともあります。
こういった商品に関する知識は入社してすぐに研修があったり、先輩と一緒に営業で回ったりなど、業務を進めていく中で身に着けられることがほとんどです。そのため、営業職は未経験であっても挑戦しやすい職種といえるでしょう。
知識よりもむしろコミュニケーション能力を求められることも多く、学生時代に接客のアルバイトなどをしていた人はその経験が活かせる職種といえます。
エンジニア
IT業界で活躍するプログラマーやシステムエンジニアなどのエンジニアも、高卒者が目指しやすい職種のひとつです。2000年代以降、インターネットや各種デバイスの発達によりIT技術は世の中のさまざまな場面で活用されるようになっています。
そのため業界全体が人手不足に陥っており、新たな人材を積極的に受け入れてようとしているのです。中には未経験者を採用し、必要な教育を施して技術を身につけさせようという会社も少なくありません。
システムエンジニアの仕事は、お客様の希望するシステムを設計することです。そして、システムエンジニアが設計したシステムを、プログラミング言語を使って構築するのがプログラマーの仕事です。
プログラムを作ったあとには動作確認をしたり、必要があれば修正をしたりします。こういったエンジニアの技術は大きく分けてWeb系、メーカー系、そしてゲーム系の3つの分野で必要とされています。
それぞれ求人はありますが、特にゲーム系は専用ハードだけでなくパソコンやスマートフォンなどさまざまなデバイスを対象にした企業があり、大手だけでなく中小企業の求人も多くあります。
IT業界は今後も伸びていくことが予想される業界です。そのため、プログラミングなどの専門技術を身に着けておけば、転職活動などの際にも役立つのではないでしょうか。
将来的には起業やフリーランスといった道も選べるようになります。このように、学歴や経験がなくても、勉強を重ねてスキルアップしていけば、自らの手でキャリアを切り開いていける職種といえるでしょう。
販売・接客
販売や接客の仕事は、アルバイトで経験したことのある人も多いでしょう。居酒屋やカフェなどの飲食店、アパレルショップ、コンビニエンスストア、ホテルのフロントなど活躍の場はいろいろとあります。
特別な資格を必要とすることも少ないので、やる気があれば誰でも応募しやすい職種のひとつではないでしょうか。アルバイトから正社員として登用される人も多い職種ですので、すでに飲食店などでアルバイトをしている人は交渉してみてもいいでしょう。
仕事の内容としては、店舗などに来たお客様の対応がメインです。お客様が探している商品を出したり、商品の説明をしたり、あるいはレジ打ちをしたり、お客様がスムーズに買い物を終えられるようにサポートします。
商品に関する知識が求められるだけでなく、コミュニケーション能力も必要な仕事といえるでしょう。また、立ち仕事であることも多いので、体力があって体調管理がきちんとできる人であればなお良いでしょう。
加えて、正社員の場合は在庫管理や商品発注といった事務作業を行うこともあります。簡単なパソコン作業をすることもあるので、慣れておいて損はないでしょう。
介護スタッフ
日本の少子高齢化が進んで久しく、その影響もあって介護業界は人手不足となっています。そのため、学歴に関係なく広く人材を募集していることが珍しくありません。
内閣府の推計によれば、日本の総人口は今後減少していくのに対し、65歳以上の人口は反対に増えていくことが見込まれています。
2060年には総人口の約4割が高齢者になると推計されており、今後介護の仕事は社会にとってますます不可欠な仕事になっていくことでしょう。
一口に介護の仕事といっても、実にさまざまな形態があり、それぞれで利用者に合ったサービスを提供しています。
たとえば利用者の自宅に訪問する在宅サービスでは、利用者の自宅のお風呂での入浴をサポートしたり、リハビリの指導をしたりといったことを行います。
施設入居型のサービスの場合は、こういった業務の他にレクリエーションを一緒にやるなど、利用者の暮らしを多方面からサポートするのが主な業務内容です。
介護のお仕事は資格がなくても始めることが可能です。ただし、無資格の場合はできることが限られてしまうので給与や役職はそれに応じたものになってしまいます。そのため、働きながら研修を受け、資格取得を目指す人が多い業界です。
経験を重ねていけば国家資格である介護福祉士の試験に挑戦することもでき、働く中でキャリアアップが目指せます。今後も需要が見込まれる仕事ですから、将来性のある職種といえるのではないでしょうか。
施工管理
施工管理は、工事現場において工事がスムーズに進むように指揮を執るのがその仕事です。クライアントとの打ち合わせや工事の計画などから始まり、工事の進捗を確認しながら進行管理したり、工事の状況について報告書の作成をしたりします。
また、現場の技術者が安全に業務を進められるよう環境を整えるのも大事な仕事です。「工事」の幅は広く、電気工事、建設工事、土木工事と活躍の場はあちこちにあります。
現場監督も工事の指揮を執る仕事ですが、現場監督は名前の通り現場においてリーダーシップを発揮する仕事です。それに対し、施工管理は現場以外のところでも多岐に渡る業務があり、工事の全体を管理する点で現場監督とは異なります。
ただし、実際には施工管理が現場監督も務めていることは少なくありません。いずれにせよ、さまざまな人と関わりながら業務を進めていくポジションですので、コミュニケーション能力や対人スキルが求められる仕事といえます。
施工管理の仕事を始めるにあたり、必須の資格は特にありません。しかし、キャリアアップを目指すなら施工管理技士の資格はぜひ取っておきたい資格です。
施工管理技士には土木や建設機械など6種類の専門分野があり、資格取得によって仕事の幅が広がります。国家資格ですので、取得しておけば転職活動などさらなるキャリアアップを目指す際にも役立つはずです。
公務員
公務員には大きく分けて「一般職」「総合職」そして「専門職」の3つがあります。
いずれの職種も学歴に関係なくトライすることができますが、高卒者の場合は「一般職」を目指すのが一般的です。これは、総合職の試験レベルが「大卒程度」と設定されており、一般職よりも難易度が高くなっているためです。
もちろん、受験基準を満たせば高卒者でも総合職の試験を受けることはできますので、自分の希望に応じてどちらがいいのかを検討することは可能です。
公務員には国家公務員と地方公務員とがあります。国家公務員の場合は国の予算編成に携わったり、地方創生の戦略を考えたりと、国家全体に関わる業務を担います。
地方公務員の場合は、地方に根差しその地域の住民が快適に暮らせるようにさまざまな問題解決に取り組むのがその務めです。
このように公務員の業務は非常に幅広く、国家公務員の場合は自分が所属する省庁や部署によって、地方公務員の場合は部署だけでなく地域によって、担当業務は多岐に渡ります。
いずれにせよ、公務員の仕事は広く社会一般に関わる仕事であり、それが魅力といえる仕事です。
また、その身分や待遇は法律によって保護されており、突然リストラされたりボーナスをカットされたり、といったリスクがありません。収入面、雇用面で非常に安定している仕事であり、それもまた公務員の魅力といえるでしょう。
社会人から大学へ通い直すこともできる
浪人の人は周りの友達や同級生たちが次々と就職を決めて社会へ羽ばたく姿を見ていて焦りを感じやすいものです。
頑張って浪人としての勉強を頑張って大学へ行くんだ!という意思を固めている方もいれば、大学を諦めて就職しようと考える人もいらっしゃることでしょう。
このときにぜひ頭に入れておいていただきたいのは、就職して社会人になってからでも大学に通い直すことは可能であるということです。
以下のリンクの記事では高卒社会人から大学に進学するポイントについて紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
一人の就活が大変ならエージェントがおすすめ!
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仕事をしたいと思ったら!ためらわずに挑戦しよう
浪人して高卒の既卒扱いになってしまっていると就職は難しいのではないかと懸念しがちですが、浪人生の需要は年々大きくなっています。
浪人者も比較的求人が豊富にあるのが現状です。浪人中にやはり社会人になりたいと思ったならためらう理由はどこにもありません。
何もしなければ履歴書の空白期間が長くなり、採用担当の懸念に繋がることもあるため、できるだけ早く就職活動に切り替えましょう。
また、受験勉強を続けるか就活するか悩んでいる場合は転職サイトに登録して応募できる求人を見てみたり、民間の就職サポートに相談してみることをおすすめします。