難しい中卒の転職には「経理」が有利って本当?企業に求められるスキルとは?
学歴や職歴は日本で転職先を探す際に重視される要素です。特に経理職のような専門性を求められる職は、学歴だけでなく職務経験も要求されます。そのため、中卒の未経験者が経理職を転職先として見つけるのは、とても大変だと考えられています。
しかし、中卒であろうと未経験者であろうと、希望する仕事を見つけることは可能です。ただし、仕事えらびに成功するためには、転職で重視されるポイントの把握が大切です。
中卒の仕事えらびは厳しい
厚生労働省の調査では、平成29年度の就職内定率は80.1%となっています。一見するとこの数値は、さほど低いものでないように思えるかもしれません。
しかし高卒の新卒採用の内定率は99.3%と、中卒の新卒採用よりも高い値となっています。
求職数でも、中卒の人が応募できる仕事と比べて高卒以上の学歴を求められる仕事の方が多いです。
さらに中卒では採用される仕事内容も限られており、男性であるなら肉体労働が中心になり、女性では飲食業が主な働き先です。
では、中卒の人はなぜ仕事が少ないのでしょうか。
それは「仕事への根気がなく、学習意欲やコミュニケーション能力を欠く人材ではないか」という不安を企業が中卒者に対して抱いているからです。
悔しく悲しいことですが、実際にそう考える企業は決して少なくありません。
そのため中卒の人が転職を成功させるには、企業が中卒の人を採用する際に持ちやすい不安感を解消させることが重要です。
中卒者に知ってほしい!仕事えらび前の2つのポイント
中卒の人が企業に不安感を持たせないためには、次の2つのポイントをおさえて仕事探しをすることが大切です。
なず中卒になったのかをしっかりと説明できるようにしよう
第1に、なぜ中卒なのかを説得力のある理由で説明できるように準備をすることです。
経済的理由で中卒となったのならば、中学校でどのような評価を受けていたのかを付け添えて説明することで進学をしなかった事情に説得力が増します。
また、将来に対してどのようなヴィジョンを持っているのかをアピールすることもよいでしょう。
もしも不登校などのネガティブな理由で進学を断念したのであれば、そのことで自分が何を学び得たのかを合わせてアピールすることで企業の不安を和らげられます。
学歴を強くしよう!
第2に学歴を得ることです。多くの企業では高卒以上を採用条件にしているため、学歴があるほどに転職先はみつけやすいです。
仕事をしながらの進学であれば、夜間に受業をおこなう定時制高等学校や、インターネットなどで主に受業を受けられる通信制の高校で高校卒業資格が得られます。
学歴が欲しくとも高校への進学が難しい人は、高校卒業認定試験に挑戦するとよいでしょう。
試験に合格すると、高校卒業と同等以上の学力を持っていると認定されます。
ちなみに高校卒業認定試験に合格しても、最終学歴は中卒のままですが、試験合格者を高校卒業資格と同等に判断する企業も多いので、転職先の候補が増えます。
さらに、合格すれば大学への進学もできるので将来的に選べる職種の幅も広くなります。
中卒の未経験者に経理がおすすめな理由3つ
今後転職しやすくなる
これから転職や就職を行なおうと考えているときに考えることではないと感じる方も少なくないかもしれませんが、これは転職時代の現代において必ず見据えておくべき観点です。
経理は事務職の中でもスキルやそれまでの実績の汎用性が高く、各業界においてどの企業に転職する場合でもアピールを行ないやすいことがメリットです。
前職では○%の経費をカットすることに成功しました、などそれまでの実績やスキルを経理職の人間が共通して理解できるというところがポイントです。
スキルアップしやすい
また経理職は業務の範囲が明確であることがおすすめのポイント。自分がどこまでの範囲で業務が行なえていて、次には何をすればいいかが理解しやすくなっています。
そこでなんとなく積みあがっていくのではなく、実感を持ってスキルアップしていくことができるため、成長を見込めてその後の将来につながりやすくなるのです。
未経験者でも資格があれば狙いやすい
これについてはまた後述しますが、未経験者であっても必要な資格を取得していれば経理へ就職・転職することは決して難しくありません。
資格を取得している=専門知識を持っていると企業から認識され、完全未経験者という扱いからは離れるのです。
中卒者だからデスクワークは無理かも・・・と諦めかけている方にこそおすすめの職種であると考えられます。
経理で企業が見ているポイント3つ!未経験でも目指せます
経理職は会社のお金を管理するだけでなく、伝票作成から売上や入出金の確認、申請書の作成など、広く会社業務に携わる仕事です。
営業職などのように表舞台で活躍する派手さはなく、縁の下の力持ちのような業務が求められます。その仕事は広範で、作成した帳簿や財務資料を元にして、経営状態の分析も求められます。
では、具体的にどのような人材が経理職に求められているのでしょうか。
経理職には以下のような3つの求められる能力があります。
正確に数字を分析できるスキル
まず、帳簿を作り問題や解決策を提示するためには、正しく数字を読み取り分析できるスキルを持たなければなりません。
経理職がこのスキルに長けていれば、財務状況を理解しそこから企業の状態を判断できるので、進むべき会社の方向性がわかりやすくなります。
プレゼンテーションスキル
また、財務状況から読み取った分析結果をわかりやすい形で経営陣に示すことは経理職の重要な業務です。
そこで経理職には分析結果をプレゼンテーションできるスキルが求められます。
コミュニケーションスキル
さらに、経理職はコスト管理ができていない場合などに厳しい言葉を伝えなければならない場合があります。
相手を納得させるには、人の心情をくみとりながら対話できるコミュニケーションのスキルが欠かせません。
上記のような3つのスキルは会社での業務経験で磨かれる場合が多いため、多くの企業で経理職は実務経験のある人材を募集条件にしています。
しかし、企業が経理職の人材を採用する際には経理職を実際に行ったことがあるかよりも、3つのスキルを持った人材なのかを重視します。
ですから、経理職の実務経験がなくとも採用される場合が少なくありません。
経理職に挑戦してみようと思ったなら、未経験者であっても積極的に応募することが大切です。
その際には、実務経験がなくとも応募できるのかを前もって企業に確認するようにしましょう。
有利な資格を取って自己アピールにつなげよう!
経理職を希望するのであれば、仕事に欠かせない資格や検定を取得しておくことで採用されやすくなります。
経理向け資格その1.簿記検定
まず、経理の仕事に帳簿作成の知識は欠かせません。その知識を持っていることを企業に示すために、簿記検定を取得するとよいでしょう。
簿記検定は複数の団体によっておこなわれている検定試験です。日本商工会議所による日商簿記検定を例にあげるならば、簿記検定3級で経理職の実務に必要な知識を持つことを示します。
簿記検定2級では、財務諸表の読み方や工業簿記の記入、経営管理に役立つ知識を持っているかを試験します。
経理の知識をアピールするのであれば簿記検定2級以上を取得するとよいでしょう。
経理向け資格その2.MOS
また、経理職の仕事ではパソコンの扱いに長けているかも大切な要素です。
日本の企業ではExcelやWord、PowerPointといった、Microsoftのソフトが活用されています。
そのため、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を取得していると、パソコンの操作に関して一定の能力を持っているとアピールできます。
【おすすめ】最終学歴が中卒の免許なし、就職に有利な資格とは?
家庭環境や友人関係などで仕方なく高校を中退しなければならなくなったりそもそも高校へ進学できないといった場合に、技術や運転などの免許を持たない中卒でも就職できる職業には一体どんな仕事があるのでしょうか。
まず中卒者の就職活動に関して有利にする資格は、どの業界や職種を狙うかで全く変わってきます。
例えば不動産業界で働きたいと考えた場合には「宅地建物取引士」の資格を取得していると有利に就活を進めることができます。
「資格を取得する」と聞くと大変なイメージを抱くかもしれませんが、この宅地建物取引士は受験資格の年齢や学歴のハードルが低く、なんと平成29年度には最高齢で89歳、最年少で13歳の合格者がいました。
また毎年およそ17万~20万人が受験しその内3万人前後の受験生が合格するので、16~17%の合格率は他の国家試験と比べて、割と高い方へ分類されるのではないでしょうか。
他にもこれまでに聞いたことのある資格から全く聞いたことのないような資格まで、中卒者が就職活動するにあたってチャレンジする業界の選択肢を広げたり、給与や待遇面でのハンデを埋められる資格を紹介します。
もっと読みたい方はこちらをCheck!
【おすすめ】学歴や職歴の差は消せる!中卒転職で企業に採用される方法を徹底リサーチ!
転職活動を行う際にまず真っ先に気になってしまうのが学歴のことです。
近年では学歴社会が終わりを告げ即戦力が求められるようになってきていると言われていますが、実際のところ学歴重視の会社が多いのは事実です。
そのような中で中卒者が学歴によって生まれる差を埋めて転職活動を成功させるには、具体的に何をすれば良いのでしょうか?
まず皆さんは中卒と高卒での生涯賃金の差をご存知でしょうか。なんと近年では男女共に約2000万円もの差があると言われています。
この原因として挙げられるのは、同じ職場でも学歴によってスタート時の給料が異なってくることがあることと、学歴が上がるにつれていわゆる一流企業の中でも給料が良い、あるいは給料が上がりやすい仕事に就きやすいという点の二つになります。
他にも学歴によって就職や転職が可能な業界や職種が変わってくることも中卒者が知っておくべきポイントです。
この点が不明瞭なまま転職活動を続けていると、採用で落とされ続けることになりかねません。
さて、このコラムでは他の学歴に比べたら決して有利ではない中卒者の転職を成功させるためのコツをご紹介しています。もっと読みたい方はこちらをCheck!
転職を成功させるためにはプロのサポートも大切
中卒の未経験から経理職を目指すのは簡単ではありません。本気で転職を考えるのであれば、事前の準備を欠かさないことが大切です。
まず、企業が学歴のないものに対して持ちやすい不信感を拭い去るように努力しましょう。
中卒である理由の説明ができ、高校卒業資格の取得もしくは高校卒業認定試験の合格を目指すことで、企業の信頼を得やすくなります。
その上で、経理業務に必要な正しく数字を読み取り分析できるスキル、コミュニケーションのスキル、プレゼンテーションのスキルを磨くことが必要です。
更に、経理職をこなすに足る知識と技術を持っていることを示すために、簿記検定やMOSなどの検定に合格することも効果的です。
しかし、これらの準備をしても、中卒の人が経理職の転職先を探すのは難しいです。
なぜなら、日本の企業には学歴を重視した採用基準を持っている企業が多いからです。違った採用基準を持った会社を一人で見つけるには大きな労力が必要です。
さて、ここで「もうダメだ」と行き詰まったり一人で取り組むことに不安を感じたら、その時はぜひ転職エージェントやサポートサービスを利用するとよいでしょう。
私たち転職の専門家は、これまでに培ったノウハウや業界とのつながりを用いて、最適な転職先を探しご提案いたします。
例えば私たち第二新卒エージェントneoは求人の紹介だけに限らず、面接の練習や、履歴書や職務経歴書の作成といった、転職を成功させるためのサポートを行います。
中卒で未経験であると仕事探しに二の足を踏んでしまい、自分がやりたい職を探すことは難しいかもしれません。ですが、仕事えらびは学歴だけで決まるものではありません。
事前の準備と適切なサポートを利用すれば、希望の仕事に就職できる可能性は高くなります。ぜひここで諦めず、私たちと一緒になりたい自分を積極的に目指しましょう。
【体験談】中卒から就職・転職を成功させた人はこんなにいます!
実はこんなにたくさんの方が正社員への就職や転職に成功しています。ぜひ体験談を読んで安心と勇気をもらいましょう!
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう!