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フリーターは就職活動が不利になりやすい?その理由と就職や採用でどう逆転するか

一般的に企業にとって、社会人として働いた経験があることは即戦力となり得るため、重宝されるものです。その一方で、たとえ条件を満たしていたとしても、フリーターが就職するのは難しいのでは?と不安を感じている人が多いことも事実でしょう。この記事では、就職活動においてフリーターが不利だといわれる理由と、正規の採用を勝ち取る方法を紹介します。

フリーターの定義とは?

フリーターから正社員や正職員を目指すのなら、まずはフリーターの定義を正しく理解する必要があります。

そのうえで、フリーターが就職活動を行う際のメリットやデメリット、フリーターを続けることによるリスクなどを考えると、どのような対策を講じればいいのか道筋が見えてくるでしょう。ここでは、フリーターの定義について詳しく解説します。

フリーターとは

フリーターとは非正規、すなわち、アルバイトやパートタイマー、契約社員や派遣社員として働き、得た賃金で生計を立てている人のことです。

厚生労働省が発表しているデータによれば、2018年時点での非正規労働者は全体の37.9%であり、定義上は労働者の4割近い人々がフリーターということになります。

もちろん、その中には正規労働者の扶養に入っているなどの理由から非正規の雇用形態を選択している人もいるため、4割近い人々すべてが「生計を立てている」とは言い切れません。

しかし、定義とデータだけを見ればフリーターという働き方は決して珍しいわけではないことがわかります。

そもそもフリーターは、英語の「free」とドイツ語の「arbeiter(働く人)」を足して日本人が独自に創った和製語です。直訳すれば「自由に働く人」となります。

労働における「自由」という意味に対する見解は数多くありますが、フリーターという言葉が生まれた時点では定職につかないことを意味するものでした。

安定していることが最善と考える人が多い日本では、定職につかないことは異端とする考え方が強く、学校を卒業して就職するという道筋とは異なる生き方を選ぶ人を「フリーター」として区別したという見方もあります。

そのため、社会ではフリーターに対して定義そのままの理解を示さない人が多いことも事実です。しっかりと業務をこなし賃金を得ているにもかかわらず、無職と同様という見方をする人もいます。

また「就職できなかった人」というレッテルを貼られることも少なくありません。しかし、フリーターの中には、将来の進路として芸能人や芸術家、経営者といった「雇用されない働き方」を希望することにより、過渡期の措置としてフリーターとなっている人もいます。

このように目的を持ってフリーターという働き方を選んでいたとしても、その事情に理解を示す人は少ないのが実情です。

これらのことから、フリーターには明確な定義があるものの、捉える側の先入観や社会的なイメージによって創られた誤った定義が先行している要素があるといえるでしょう。

フリーターのメリット・デメリット

フリーターにはさまざまなメリットとデメリットがあります。そのいずれも「自由である」というフリーター特有の性質によってもたらされるものです。

労働者はフリーターであっても正社員であっても、働くことに対して「賃金を得る」という目的を持っています。しかし、賃金のためだけに働くという人はそれほど多いわけではありません。

多くの労働者は、やりがいや自分の適性を考えて職業を選んでいます。その先に見えてくるのは、将来の可能性です

この「可能性」に対する考え方が、フリーターと正規雇用の労働者では異なることがしばしばあります。フリーターの働き方は基本的に自由です。そのため、可能性が絞られることはありません。

フリーターは、午前中は事務のパートをこなし、午後は飲食店のウェイターを務めるといったフレキシブルな働き方ができます。旅行に行きたければ、一度アルバイトを辞めて長期の休暇をとり、また新たな仕事に就くことも可能です。

たとえば、将来的に「芸能人になりたい」と思っているのなら、フリーターとして働きながら芸の道を志すこともできるでしょう。

一方、正規の労働者としての道を選ぶ人が考える可能性とは「将来的に〇〇かもしれない」というものです。たとえば、結婚するかもしれない、家を購入するかもしれない、親の介護が必要になるかもしれない、などが挙げられます。

そのときに、正規の労働者として勤務していれば各種の社会保障を受けることができ、金銭的にも精神的にも安心だと考える人が多いのです。

その安定を得るために、正規の労働者は会社のルールや、特定の企業や団体に属することによって必然的に将来の可能性が狭まることを受け入れる必要があります。

両者を具体的な例で比較してみましょう。Aさんはフリーターとして、Bさんは製薬会社の正社員として働いているとします。

Aさんは午前中は事務のパートをこなし、午後は夕方まで芸事のレッスンを受け、夜は飲食店で働いて生活しています。将来的には芸能人として活躍できる可能性も見えてきました。

しかし、厚生年金には加入しておらず、有給休暇を取ることもできません。旅行に行くために休みを申請し、受理されましたが、休暇の2週間は完全な無給です

将来的には持ち家がほしいと思っているため、現金一括で購入できる金額に達するまで貯金に励んでいます。

一方、Bさんは週5日、決まった時間に出社し、最短でも定時まで働いています。会社以外の仕事をすることは、会社のルールによって禁止されていて、副業もしていません。

スポーツ選手になりたいという夢もありましたが、練習する時間がなく諦めました。家族との旅行に行くときは、会社の繁忙期を避けて有給休暇を取得します。

定年後は十分な年金収入があると予想されるため、退職金で住宅ローンを完済した家でゆっくりと過ごす日を楽しみに、仕事に励んでいます。

この例からわかるのは、フリーターには多くの自由があるものの、その自由は自己責任によって成り立っているということです。この「自己責任の大きさ」がフリーターのデメリットともいえるでしょう。

タイムスケジュールの管理はもちろんのこと、生計を立てるにあたって必要な賃金と労働時間の計算や体調管理は、フリーターにとって欠かすことのできない仕事以外の任務です。

これらの「やらなければならないこと」の多さは、フリーターが享受する自由というメリットの裏返しだと考えていいでしょう。

フリーターを続けるとどうなるか(賃金、採用されにくい?、将来など)

よく「フリーターでいられるのは若いうちだけだ」と言う人がいます。その発言はフリーターに対する偏見によるものと考えることもできるでしょう。しかし、現実的な実情に目を向けると偏見だけではなく、それが事実でもあることがわかります。

フリーターを続けていった場合に考えられる将来を想像してみましょう。まず、賃金についてです。一般的に賃金は継続年数や業務内容によって変動するものであり、多くの場合は昇給していきます。

日本の年功序列や終身雇用は崩壊しつつありますが、それでもなお、新卒の22歳と40歳の課長では賃金に大幅な差があるのが実情です。

一方、フリーターは時給が上がることはあるものの、大幅な昇給はかなり少ない傾向にあります。どんなに仕事ができる人物であったとしても、企業がフリーターに正社員以上の賃金を支払うことは稀でしょう。

結果として、より多くの収入を得るためには労働時間を増やすことになります。しかしそれは、健康な体があってこそ可能なことであり、体を壊してしまっては元も子もありません。

「フリーターでいられるのは若いうちだけだ」というのはあながち嘘ではなく、年齢を重ねるにしたがって体の不調が多発するようになります。そして、得られる賃金に影響をおよぼし、生活が苦しくなる可能性もあるのです。

将来の可能性のために夢を追ってフリーターをしていても、いずれはその夢を諦めるときがくるかもしれません。たとえば、結婚や新しい家族の誕生など、夢よりも優先したい事態が訪れたときには、今後の生活のために正規雇用を目指す場合も多くあります

そのときに、フリーターという経歴が足かせになることもあります。たとえ正規の労働者として採用されても、フリーター時の賃金が前職給としてみなされ、年齢的な平均値と比較して安い月給からのスタートになる可能性もあるでしょう。

将来的に家を建てたいという目標がある場合、事態はさらに深刻です。フリーターでどんなに頑張って稼いでも、家を一棟現金で購入できるほどの金額を貯金することは非常に困難です

いざ住宅ローンを組もうと思っても、非正規ではローンの審査が通らないことがほとんどでしょう。家に限らず、車の購入やクレジットカードの作成など、いわゆる信用情報の度合いが高くなければできない借金は難しくなります。

結婚や出産というライフイベントも、社会的信用がないと判断されれば実現できない場合も少なくありません

もちろん、フリーターであっても、幸せな未来をつかんだ人はたくさんいます。しかし、そのためには天性の才能や正規雇用の労働者以上の努力が必要であることも忘れてはいけません。

【暴露】誰も教えてくれない「フリーターのキケン」と「ラクに正社員になる方法」

フリーターは収入面では正社員より少ない傾向がありますが、その分残業が少なく時間の融通が利くなどのメリットがあります。こうしたことから、趣味や他のやりたいことを優先するならフリーターという働き方も悪くはないといえます。

20歳代では就職できるケースも多いため、たとえばフリーターをしながら夢の実現に向けて努力し失敗してもやり直しができることもあるでしょう。

しかし30歳代、40歳代と年齢が高くなるにつれて徐々にフリーターから抜け出せない状況になってしまう傾向があります

現実的には、フリーター歴が3年以上となると徐々に会社側も雇用しにくくなってきます。というのもフリーターは職歴として評価しにくく、仕事先を転々としていれば継続して働けない人なのではないかと思われてしまうことが多いからです。

フリーターの仲間が多かった人の経験談によると30歳が分岐点になりやすく、30歳までフリーターを続けている人はずっとフリーターの人が多い傾向があるということでした。

正社員では30歳代前半で急激に結婚する人が増えますが、一方フリーターの場合このような傾向はありません。厚生労働省の調査によると、パートやアルバイトをしている人のうち35~39歳で既婚の人は20%にも達しないのです。

さて、このコラムではずっとフリーターでいることの危険性などに言及しながらよりラクに正社員を目指す方法についてリサーチしています。続きはコチラ!

なぜ就職活動でフリーターが不利になりやすいのか

多用な働き方や個性を尊重する流れになってきている現状でも「新卒とフリーターなら、新卒を採用する」という企業は少なくありません。

意欲も社会経験もあるのに、なぜフリーターの就職活動は阻まれるのでしょうか。ここからは、就職を目指すにあたってフリーターであることが不利になるといわれる理由を解説します。

フリーター就職の現状

結論からいうと、フリーターからの就職を目指すのならフリーターの期間は短ければ短いほどよいということになります。なぜなら、フリーターの期間が長くなればそれだけ「正社員になろう」という意欲が消失していくからです。

2011年に独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った調査では、フリーターとなって6カ月以内では74.8%の人がフリーターから離脱しようと思っているのに対し、3年以上フリーターとなると50.8%までその値は低下しています。

フリーターだと採用してもらいにくいという問題以前に、そもそもフリーターの期間が長くなると、正規雇用の就職を望まなくなる可能性が高くなるということです。

意欲はそのまま就職率に反映されます。「どうしても正社員になりたい」と思って就職活動を行う人と「正社員になれなくてもフリーターを続ければいい」と思っている人とでは、その結果に差が出ることは明白です。

加えて企業は年齢を採用の判断材料とするケースが少なくありません。年齢的に若い人を積極的に採用するのは、今後の可能性にかける姿勢の表れでもあります。

企業が求める人材像に近づけるか、柔軟性はあるのかといった観点から、どうしても若い人に軍配が上がることが多いのが実情です。

これらの理由から、フリーターの就職はフリーターである期間が短く、年齢的に若いほうが有利であるということになります。フリーターとしての働き方が生活のベースとなっている場合は、就職活動に不利になってしまう可能性が高くなると考えていいでしょう。

日本の就職活動、「新卒一括採用」

日本では、大学や高校を卒業した翌年度にすぐ就職する「新卒一括採用」が就職活動の基本であるという考えが根強く残っています。

企業が、社会経験もなく右も左もわからない新卒を好んで採用するのは「新卒にこそ価値がある」という固定概念を持っている証にほかなりません。

日本にはかねて終身雇用制度があり、制度が崩壊してからも1カ所の企業に長く勤めることをよしとする風潮があります。そのためには「企業人」として会社に忠誠を尽くすことが必要不可欠です。

企業は自社で人材育成を行い、自社の中での昇格、昇給を当然としています。そのため、さまざまな経験があり知識が豊富な人材よりも、経験がなくとも磨けば光る人材を求める傾向が強くなります

当然、一括採用には人件費や育成に関するコストもかかりますが、それでもなお新卒というブランドは強いのが実情です。一方、海外に目を向けてみると、日本の就職活動とは違う傾向が見られます。

海外では即戦力や斬新なアイデアを持っていること、ポテンシャルの高さを重視するため、新卒であることが必ずしも就職に有利になるとは限りません。むしろ、他社での勤務経験がある人材をヘッドハンティングなどで獲得することに力を入れています。

新卒の採用においても、バックパッカーとして世界を旅した経験があると有利になるなど、ユニークな判断材料も数多く見られます。新卒であることが価値なのではなく、知識と経験こそが価値なのです

学生生活を通して無遅刻無欠席の人物よりも、インターンで働き、休学して旅をした人物のほうが魅力的と判断されることも少なくありません。

このような環境であれば、フリーターの就職活動は不利などではなく、むしろ有利になる可能性も大いにあるでしょう。しかし、現状の日本では、どうしても新卒一括採用にフリーターは打ち勝てないという現実があります。

特に、新卒が懸命に就職活動を行っている時期や一斉に仕事を始める年度初めに、フリーターが割って入ることはかなり困難です。

もちろん、一部の外資系企業や生命保険会社など個人事業主が集まって活動を行っている企業には例外もあります。しかし、日本における就職では学校卒業からストレートで4月に入社というコースがもっとも堅実であることは間違いないでしょう

相談出来る人が少ない傾向にある

フリーターの就職活動は、一言でいえば「自力」です。フリーターから正規雇用を目指す場合、そのための方法やアドバイスを仰ぐ方法は限られます。相談できる人が少ないことは、フリーターの就職を阻む大きな要因となっているといえるでしょう。

一方、新卒の就職希望者には数多くの相談会が開催され、就職ガイダンスが行われます。そのため、そのような場に参加するだけで就職活動に有利な情報を得られるのです。

新卒として同じような境遇で就職活動を行う仲間と情報交換をしたり、複数の企業の人事担当者に直接相談したりすることも可能です。採用試験を受ける前の就職活動の段階から、新卒に遅れをとってしまうことは紛れもない事実でしょう。

何よりの問題は、フリーターの就職活動は仕事と並行して行われることです。ただでさえ相談できる人が限られる実情の中、相談する時間もないとなれば頼れるのは自分自身しかいません。

自分で情報を集め、自分の足で出向き、自分で面接の練習をすることになります。相談できる人がいれば客観的な意見を仰ぐこともできますが、自力での就職活動は自分の経験とポテンシャルに頼るしかないのです。

この状態はまさに自分との戦いになるため、精神的な強さも求められます。フリーターの就職活動は他人によるバックアップがない状態が常だと考えたほうがいいでしょう。

新卒枠以外での応募は中途採用枠とも被ったりする。今流行の未経験採用についても説明

企業の人材採用には新卒採用のほかに、中途採用があります。中途採用は、他社で経験を積んできた人材を即戦力として迎え入れるものであり、偶発的に採用活動が行われることもあれば、採用計画に沿って行われることもあります。

フリーターからの就職であれば、この中途採用の制度が使えるのでは?と思う人も多いでしょう。

しかし、中途採用は他社からの転職を希望する人材と競合する可能性が極めて高く、企業としてもヘッドハンティング的な要素もあるため採用枠に入ることは容易ではありません

加えて求められる業務のレベルも高く、専門的なスキルが必要なこともあります

転職を希望する人材も、これまで自らが培ってきた経験を生かしてさらなるスキルアップ、賃金アップを目指して臨んでいるケースが多く、応募者の人材としてのレベルは新卒よりも高いと思っていいでしょう。

もちろん、フリーターという働き方であっても専門的な知識とスキルを有しているのであれば、挑戦する価値はあります。しかし、その場合は自身を売り込む能力が必要不可欠です。

中途採用の募集案件には、未経験者採用もあります。これは、たとえその業種や職種の経験がなくても、採用を検討するというものです。あえて新卒ではない未経験者を採用するのには、当然ながら企業としての思惑もあります。

まず、新卒採用では不足だった人材の補充が理由の場合です。新卒はある程度の人数を一括で採用するため、短期間のうちに退職する者が出てくることも少なくありません。

また、新卒採用後の事業拡大に伴って、より多くの人材が必要になることもあります。次に、中途採用であっても他社の経験値がない人材を採用したいという理由の場合です。

人間はどうしても自分の経験値で物事を判断するため、同業種である場合は特に他社での経験を自社に持ち込まれると困るケースもあります。

そして未経験者を採用するもっとも大きな理由が「ちょうどいい」というものです。新卒よりは社会人としての経験があり、しっかり育成すれば将来の伸びしろも期待できる、まさにちょうどいい人材が中途採用の未経験者なのです。

しかし、この場合でも多くの企業は若手の採用を希望します。教えたことを素早く吸収できる柔軟性に期待し、かつ長く自社で働いてほしいと願うため、年齢的に若く他業種での経験がある人材が求められる傾向が強いのが実情です。

採用担当者からの見られ方

これまでに挙げたものは、フリーターの就職活動が不利だといわれる理由のごく一部であり、ほとんどは採用担当者のフリーターに向けられる目の厳しさにあるといっても過言ではありません。

なぜなら、年齢も新卒一括採用も中途採用のハードルの高さも、個人のポテンシャルと意欲があれば超えられる要素だからです。

しかし、採用担当者がフリーターに対して先入観や偏見を持っている場合、それは個人の価値観によるものであり、変えることは極めて困難です。

もちろん、フリーターとして生活した後に大成した人間は数多くいます。大成の度合いも、新卒で企業に就職し、順調に出世を続けた人間の比ではないことも少なくありません。

一方、世の中には未だ「フリーターは長続きしない」「フリーターは責任感がない」「フリーターは異端である」という見方をする人が多いこともまた事実です。

採用担当者においては、人事の責任感から企業にとって安全な人材を採用しようという意志が働き、フリーターの経歴があるだけで採用枠から外すこともあります

本来、採用を担当するのであれば人物そのものを評価しなければならないのですが、残念ながら表面上の経歴で評価してしまう人も多いのが実情です。

また、中にはフリーターという働き方に理解はあるものの、正規雇用とフリーターを完全に別なシステムで雇用するスタンスをとっている企業もあります。

いわゆるキャリアとノンキャリアという考え方です。正規雇用にはキャリアとして出世コースが用意されていますが、パートやアルバイトはノンキャリアであり、昇格や登用はありません。

フリーターからの転職はパートやアルバイトの枠のみの採用になります。このようなスタンスの企業ではフリーターが正規雇用として就職することは至難の業と思っていいでしょう。

フリーター就活の不利をどう逆転させるか

不利な点が多いフリーターの就職活動ですが、かならずしもデメリットばかりではありません。むしろフリーターだからこそ事前に対策を講じられることもあります。ここでは、フリーターの就職活動を少しでも有利にするために留意すべきポイントを紹介します。

フリーター時代の経験をアピール(バイトリーダーや店長補佐、売り上げを意識した接客など)

フリーターの強みは多様な職務経験があることです。現状、日本における多くの職業がパートやアルバイトの労働力なしでは回らないシステムになっています。

また、従来であればリーダーや店長補佐などの正社員が行っていた仕事も、パートやアルバイトの職務としているケースも少なくありません。

特に、外食産業などはパートやアルバイトが一店舗の責任者として働いている様子もしばしば見受けられます。もしフリーターとして働いていた中で重要な職務に就いていたのであれば、その経歴は惜しみなくアピールしましょう

また、もしそのような重大な職務を任せられていなくても、得意分野をアピールすることもできます。たとえば、ホールでの接客係であっても、ただルーティンをこなすのと売り上げを意識した接客を行っているのでは、就業姿勢に大きな違いがあります。

「このようなセールストークをすると売り上げが上がる」という自分自身のノウハウがあれば、それは大きな武器となり、営業や人材育成などの分野での活躍が見込めるでしょう。

際立った得意分野がないという人は、自分がいかにしてフリーターとして生計を立てていたかを考えてみましょう。複数の仕事を掛け持ちしていた場合、それをこなせるということは相応の時間管理能力があるということでもあります。

限られた時間内に効率よく仕事を行うことは正規の労働者には必要不可欠な要素でありながら、実際には時間に対する生産性など気にすることなく仕事をしている正社員もいます。

複数の仕事を高い生産性で完了できることをアピールすれば、他の中途採用を希望する人材との違いをアピールできるかもしれません。

いずれにしても、就職活動において度が過ぎた謙虚は美徳になりません。正規の労働者として働いた経験がなくても尻込みする必要はまったくないので、しっかりと経験をアピールしましょう。

ただ「あれもできる」「これもできる」と言うよりも、自分の経験と長所を結び付けて、ひとつの事柄を強くアピールするほうが効果的です。経験は自分の資産であり、価値でもあると心得て、自信を持って臨みましょう。

フリーターからの脱出!正社員になるための履歴書や職務経歴書の書き方とは

経済的な不安や雇用の不安定さから、正社員になりたいと考えているフリーターの方は多くいらっしゃるでしょう。

就職活動においてはまず履歴書職務経歴書を提出し、書類選考に通ったら面接に進むことが一般的です。

しかし就活をしていく中では書類だけで落とされてしまい、なぜ落ちてしまったのかわからずにもやもやしている方もいらっしゃることでしょう。

応募書類に不備があったり内容が薄かったりすると、面接にたどり着けぬまま落ちてしまうことが多々あるのです。

履歴書や職務経歴書がその企業の採用者が初めて自分の内面を「表面的」に知る重大なタイミングだからこそ、これらの応募書類に書くべきことや理想の書き方などを知っておくと一気に内定が近づきます。

また応募書類作成時にはアルバイト経験しかない場合の職歴の記載の仕方など難しい要素が多いため、よくわからぬまま作成してしまうと失敗を繰り返してしまいます

このコラムでは他にも履歴書は手書きとパソコンでの作成どちらにするべきかそもそも職務経歴書がどんなものなのかなど、書類選考通過のための履歴書や職務経歴書の書き方のポイントを解説しています。もっと読みたい方はこちらをCheck!

知っておくべき就職活動のポイント

就職活動には、採用を勝ち取るために必要なポイントがあります。もっとも大事なのは綿密な企業研究です。正直なところ、企業とは実際に働いてみなければどういうところなのかわかるものではありません。

しかし、それでは就職活動において重要な書類作成や面接を乗り切ることは難しいでしょう。企業研究はまず、自分がどのような職種の仕事をしたいのかを明確にすることから始まります。ここではホテル業を例として見ていきましょう。

飲食店でアルバイトの経験があることから、ホテル業の正社員を目指して就職活動を行うことにしたとします。勤務可能なエリアにはホテルが10カ所ありますが、どうやらホテルの形態はそれぞれ異なるようです。

調べてみると、ホテルにもリゾートホテル、シティホテル、ビジネスホテルという種類があることがわかりました。そこで「自分はホテル業の中のどんな仕事がしたいのか」を考えます。

これまでの経験を生かしてウェイターとして働きたいのなら、レストランや宴会場があるホテルが候補になります。そしていずれは、ウエディングの仕事がしたいので、婚礼部門があるホテルに候補を絞り、ビジネスホテルは候補から除外しました。

婚礼部門があるホテルは10カ所中5カ所ありました。しかし、ホームページなどを見ているうちに、ホテルによって結婚式への考え方がまったく異なることがわかってきました。

従業員の年齢層もかなり違うようです。古き良き伝統を大切に結婚式を行っているホテルよりも、若い従業員が自ら案を出し、新しい提案を行っているホテルのほうが共感が持てました。

そして、候補をあるリゾートホテル1カ所に絞りました。この一連の流れが企業研究です。所在地や企業理念などの企業情報はもちろんのこと、提供している事業内容や福利厚生などの制度、そもそも採用を行っているのかなどを調べます。

基本情報がわかったら、同業他社とはどんな点が異なるのかを入念に調べましょう

企業研究を進めていくうちに、はじめはぼんやりとしか描けなかった正社員としての自分が明確にイメージできるようになってきます。

「なぜこの会社を志望したのか?」という問いは、就職活動において必ずといっていいほど投げかけられます。企業研究がしっかりなされていれば答えに困ることもないでしょう。

新卒であれば企業研究のノウハウを知る機会はたくさんあるものの、社会とのつながりはまだありません。

一方、フリーターは実際にその企業に足を運び、周囲からの情報を得ることもできます。そのメリットを生かして、企業研究を十分に行っておくことが就職活動のもっとも大事なポイントです。

やりたい仕事が決まっているなら資格の取得をするのもアリ

よりフリーターの就職活動を有利に進めるためには、資格を取得することも有効です。仕事と資格の関係性は、大きく2つに分けられます。

1つはその資格がなければ行うことができない職務、もう1つは資格がなくても行えるが資格があることで個人の権威となる職務です。前者の場合は、就職活動の前に資格取得が必要になります。

たとえば看護師や美容師、弁護士や行政書士などの士業などです。これらの職種は、所定の学校への通学が必要になったり、国家試験に合格したりする必要があるため、短期的な就職活動で就ける仕事ではありません。

一方、後者は資格があれば就職活動にも有利になるという性質があります。

先のホテル業の例でいえば、レストランサービス技能士という国家資格があります。レストランでの配膳業務は資格がなくても行えますが、それでは正社員としての採用は難しい場合もあるでしょう。

なぜなら配膳はアルバイトでも可能だからです。しかし、国家資格を有しているとなれば企業も正社員での採用を検討するようになります。将来的に、レストラン部門を任せられる人材になる可能性が出てくるからです。

同様に、事務職であればコンピュータ関連の資格が、介護職であれば介護福祉士の資格があったほうが有利になります。製造業などでは、危険物取扱者の資格があると採用のハードルはぐっと下がるでしょう。

もしフリーターとして行っている仕事内容に関する職種で正社員を目指すのなら、資格取得は非常に有効な就職活動対策になります

これまでの現場経験に権威が加わるだけでなく、熱心に仕事を行っていたことや探求心があることの証明にもなるでしょう。

現状と異なる職種での正社員採用を希望している場合でも、資格はあったに越したことはありません。時間と労力、多少の費用はかかりますが、未来への先行投資と考えて資格を取得しておくといいでしょう。

フリーター就職ならではの履歴書・面接の対策

正規雇用を目指すのなら、履歴書の作成や面接の対策にも注意が必要です。一般的にパートやアルバイトは簡易的な履歴書でも受け付けてもらえることが多く、職務経歴書も必要ないことが多いでしょう。

一方、正規雇用の採用においては履歴書と職務経歴書による書類選考が行われることがほとんどです。ここでつまずいてしまうと、面接までこぎつけないケースも少なくありません。

まず、これまでパートやアルバイトをするために記入していた履歴書のイメージは捨てましょう。履歴書は、住所や連絡先などを確認するものではなく、これまでの経歴や自己アピールを行うためのものです。

必要事項さえしっかり記載できれば、必ずしも市販されている履歴書用紙に記入する必要はなく、フォーマルなデザインのフォーマットを活用して自作してもかまいません。

学歴や職歴を偽りなく正確に記載することはもちろんですが、大切なのは自己アピールの内容です。その企業を志望した理由などは、改善提案や売上貢献に対する意欲を見せるなど、社会人としての経験を生かした内容で構成するといいでしょう。

面接の対策は、まずスーツに着慣れることです。普段の仕事でスーツを着用していない場合は、どうしても着こなしがこなれていない印象を与えてしまいます。

新卒であればむしろそれが好ましいととらえられることもありますが、社会人の場合はビジネスパーソンとしてのイメージを下げてしまうことにもなりかねません。

自分の体にフィットするスーツを選び、何度も着用する機会をつくって堂々と着こなせるようにしておきましょう。

面接では、最低限「なぜフリーターから正規雇用を目指そうと思ったのか」という点を明確にして臨む必要があります

もちろん安定した生活を送りたいから、将来に不安を覚えたからという本音があるのはけっこうですが、そのまま面接官に伝えても採用の決め手とはなりません。

今後の自分の人生と企業研究によって導き出した企業の将来像をリンクさせて「ここで働きたい理由」をはっきりと述べましょう。

フリーター就職で気をつけること、やってはいけないこと

フリーターの就職活動は、決して楽なものではありません。場合によってはなかなか採用が決まらず、焦ってしまうこともあるでしょう。

フリーターの就職活動でもっとも気をつけなければならないのは、焦りから本来の希望ではない業種や職種を選んでしまうことです。

一刻も早く正規の採用を勝ち取り、安心したい気持ちは就職を目指す人であれば誰でも同じです。しかし、人間は人生の3分の1の時間を仕事に使うと言われ、慎重な仕事選びが重要であることは言うまでもありません。

「とりあえず正社員で雇ってくれるから」という理由で決めてしまうと、結果として早期の退職につながり、また一から就職活動をやり直すことになってしまいます

確かに、フリーターを正規雇用で採用するケースは決して多くないので、手当たり次第に応募してしまいたくなるかもしれません。そんなときは、一度立ち止まってじっくり考えてみましょう。

なぜ自分は正社員を目指しているのか、正社員として働く自分にどんな希望を持てるのか。自分と向き合って考えれば、その企業が行くべきところなのかそうでないのかが見えてきます。

そもそも就職活動は一発合格となることのほうが稀なのです。新卒であっても、何十社も応募して、それでも採用通知がもらえないことも少なくありません。フリーターだから採用されないと落ち込んでも、実際の採用されない理由はそこではないこともあります。

もし不採用だったとしても、フリーターであることを理由にしたところで進歩はありません。書類や面接の応答に問題はなかったか、改善できる余地はないか、そもそもその企業が自分に合っていたかを、しっかりと見つめ直して次に進みましょう。

【体験談】フリーターから就職を成功させた人はこんなにいます!

「今までずっとフリーターだったからまともな職歴もないし、正社員に就職できずに失敗するんじゃないか・・・」と不安な気持ちでいっぱいの方も少なくないと思います。

しかし、実はこんなにたくさんのフリーター出身の方が正社員就職に成功しているのです。ぜひ体験談を読んで安心と勇気をもらいましょう!

おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?

でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!

仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。

「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。

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